2007/03/31

品質工学いろは

 「品質工学いろは」と言っても、品質工学入門ではない。品質工学の勘所をいろは歌風に考えてみた。できるだけ広い内容を取り入れて、ダブリやモレがないようにしたつもりだが、On_QEやS/Wデバッグまでは手が回らなかった。似た内容のものもあるので、「こっちのほうがいいよ」というのがあれば、是非ご提案いただきたい。ではどうぞ。


あ 安全率はコストで決めよ損失関数
い 一点だけの極値を最適化するな
う うまいノイズは評価効率化の要
え エネルギー評価は再現性のパスポート
お 大きく変化を際立たせるノイズの工夫

か 感度よりばらつき二段階設計
き 均一、多数の基準空間
く 繰り返し取る前にノイズを考えよ
け 計測技術は評価の基本
こ 交互作用に動じない主効果だけで設計せよ

さ 再現性せずは機能の見直しから
し システムの分割は信号の独立な機能別
す すべての原因を探すは時間の浪費
せ 制御因子が多い複雑なシステムを選択せよ
そ 相関行列、直交展開不要のシンプルT法

た 田口玄一日本の宝
ち 直交表、再現性チェックの強力ツール
つ 綱渡りの開発より上流でのロバスト設計
て 出来栄えはコスト問題、機能性は品質問題
と トップの関与が展開普及の絶対条件

な 長い試験より機能性評価
に 二元系、予備実験に外側ノイズ、MT法なら項目選択
ぬ 抜けのあるモデルでも設計できる安定性
ね 熱量と時間の問題は水準ずらし
の ノイズ調合できなければ外側直交表

は ばらつきは大きく積極的に負荷
ひ 火消しのうまさより未然防止を褒めよ
ふ フーリエ変換不要の微・積分特性
へ ベンチマークで寿命の推定可能
ほ 望大特性より望目特性、望目特性より動特性

ま マネージャは目的を、エンジニアは手段を
み 短い評価ならL18は多くない
む 無駄を減らして、新しい仕事を創造せよ
め メカニズムよりお客様の機能の追求
も 目標値をN0にするな標準SN比

や 山谷出たら、交互作用の注意信号
ゆ ユーザの欲しい機能を評価せよ
よ 横ずれノイズは累積で線形化

ら ラッキーな試作結果の後に量産でのやり直しあり
り 利得の一部はコスト低減に還元せよ
る 類似のQE事例に解決のヒントあり
れ レスポンス研究だけでは設計できぬ
ろ ロバストはノイズと交互作用への強さ

わ 分からないことを対策できる水準ばらつきノイズ