2013/06/21

QES2013(品質工学研究発表大会)終了!

 2013年度の品質工学研究発表大会(QES2013)が終了した。今回は、いろんな意味で個人的に充実した大会となって満足している。

 まず初日(6/20)のAMは、自分の研究発表だ。タイトルは「高周波回路のパラメータ設計~悪玉交互作用の抑制と計算工数の大幅削減」で、3年ぶりの壇上発表となった。概要については前の投稿を参照願いたい。事前に関西品質工学研究会にて、レビューを行っていただいたので、本番の質疑応答の質問はやさしく(2つの意味で)感じられ、落ち着いて応答できた。なかでも、田口伸先生に「”スノコ法”、いいね!」と言っていただけたのは、望外の喜びであった。

 まだ緒についたばかりの研究で、継続検討が必要な手法であるが、このような方法を使って、積極的に製品開発でのロバスト設計に、パラメータ設計を活用していくというのは、品質工学の裾野を広げ、技術者や管理者に品質工学のメリットを実感していただくのに良いのではないか、と考えている。写真(普段、余り自分の写真は載せないのだが)、のスライドにあるように、「基本機能の研究による技術革新(中長期・重要課題・発展に寄与)」と「ロバストで迅速な設計解の確保(短期・緊急課題・普及に寄与)」の両輪が必要であると考える。今回の発表は、単に新しい手法の提案だけでなく、このようなメッセージこそ述べたかった内容である。

 さて、昼休みは学会の評議委員会があり、そちらに出席する予定であったが、ある著名な方に話しかけられ、話が大いに盛り上がり、評議委員会は欠席(すみません・・・)。上記の下名研究に興味をもたれ、聴講いただいたとのこと。この方との今後の展開は、非常に期待できるものであり、ここではまだ明かせないが、個人的に楽しみにしている。

 初日のPMはMTシステムに関するポスターセッションをまわり、最後に吉澤さんの講演(やはり難しく、理解に難儀したが)を聴講し1日目は終了。(そうそう、アングルトライの「M法」についても教えてもらったっけ)

 初日終了後は、全国のメンバーが入り乱れての懇親会。田口伸先生にもお越しいただいた。また、ITEQの中野さんには発表内容に関連して電気回路技術の設計方法についても教わり(まだ理解不十分ですが)、さらには、この懇親会にて、技術士(経営工学、総合技術管理)の熊坂さんに受験へのアドバイスと激励をいただき、大変有意義な会となった。

 2日目(6/21)、二日酔いもなく快調。AMは小ホールにて教育普及のセッションを聴講。各社、弊社とも似た課題に直面しており、似た施策も多く、参考になることしきり。

 PMはMTシステムのポスターセッションの司会。司会の準備中に、これまた技術士の方2名から、ブログ見たよ、との情報で話しかけられ、激励をいただいた。もう、合格するしかないですね。司会は難なく終了。発表者の方々とも知り合いになれて、司会役は事前準備など大変な部分もあるが、受ける側にも得るものは大きい。

 さて、来週は田口伸先生を交えての、研究会合宿。なかなか熱いテーマが集まっているようで、いまから楽しみである。


2013/06/09

60000PVと12周年

 個人的な備忘録で始めたこのブログだが、最近は半年で10000PV(ページビュー)くらいのペースで閲覧いただいています。おかげさまで、先日60000PVを越えることができ、ありがとうございます。これからも(超)不定期の更新となりますが、よろしくお願いします。

 また、私事ですが、本日、結婚12周年を迎えました。かみさん、娘と3人で(北海道と回転寿司以外では久々に)、寿司屋に行ってお祝いしました。家族全員元気が一番です。

 さあ、今週から、今年度の設計品質向上に関する全社教育の塾が開講。バリバリいきます!

2013/06/02

日本規格協会 品質工学セミナー入門コース

6/17追記
先週の木金の2日間、無事に終了しました。
今回は21名もの参加をいただきました。

アンケートを見た感じでは、狙い通り、
「まずは一度やってみようという気になった」
という方が多かったようです。
がんばってほしいですね。

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直前の連絡になってしまったが、来る6月13日~14日に、日本規格協会関西支部(大阪本町)にて、「品質工学セミナー入門コース」を開催する。
(関西品質工学研究会の方は、維持会員価格の半額を補助)

昨日の研究会でも「機能の考えかたが分からない」「基本機能とは?目的機能とは?それらの違いは?」など、初学者にとっては理解しにくい、それでいてあまりテキストには詳しく説明がない疑問がでてきました。

品質工学の入門で重要なのは、技術における品質の考え方と、品質(機能の安定性)を評価するための3種の神器(機能、ノイズ、SN比)をしっかり押さえることです。
特に、機能についてはこの講座で、オリジナルの「考えるためのコツ」を伝授します。

今回も、下名と、同社のT氏の2名体制で、「熱い」講義を提供したいと考えております。


講師 株式会社ジェダイト 代表取締役 技術士 鶴田明三

(前回案内から転載)

<本コースの特徴>
品質工学の全体像がつかめる
●基本や本質が理解できる
 ・セミナー指定教科書「はじめての品質工学」以前の、あまり本には書いていないけど“本当は大事なこと、あまり言ってくれないこと”が分かる
 ・実際に困る点への対応や、ちょっとしたコツが分かる
 ・どういう場面で品質工学(特に、機能性評価とパラメータ設計)を使うのかが分かる
 ・演習で考え方を体感できる
●計算やツールに対するフォローもばっちり
 ・帰ってすぐ使える「パラメータ設計実験シート(Excel)」付き
#次回以降の配付は未定です。

<本コースの基本方針>
●とにかく、基本である「機能性評価」が大事!
 これをシッカリ理解して帰っていただきます。
 これが分からずパラメータ設計に走ってはいけません。
●実際に便利なのは「パラメータ設計」!
 すぐに理解しにくい「直交表」「SN比」「要因効果図」は
 ツール(無償配布)に任せて、まず実務で“使ってみる”
 ことが出来るようになることを目標とします。
●それ以外の手法は、概要を押さえていただきます。

 品質工学セミナー用に書き下ろした最新のテキストを使用します。よいセミナーにしたいと思っていますので、初心者の方、もう一度品質工学の基礎を学びなおしたい方、社内での教えかたのヒントを得たい方など、ご参加をお待ちしております。



関西品質工学研究会の見学

昨日6/1(土)の関西品質工学研究会に、1名見学にきていただいた。
きっかけは、このブログを見て、品質工学に興味をもち、下名に直接問い合わせが来たことだ。

初学者にとっては難しい議論もあったかと思うが、雰囲気は感じ取っていただけたと思う。
また、研究会後の有志による懇親会(毎回開催)は、いつもどおり、大いに盛り上がった。

研究会では、入会の検討前提で、見学を随時受け付けている。
(基本的に、毎月第一金曜か土曜)
研究会HPから連絡いただくか、最寄の研究会員にお知らせ願いたい。