2026/08/11

【新規連載】日本的製造業の「次世代進化論」:DQL(設計品質リーダー)が導くティール組織への転換②

 2. 組織の進化段階:「オレンジ(機械型)」から「ティール(生命体型)」へ

組織開発の研究者フレデリック・ラルーは、組織の形態を人間の意識の発達段階になぞらえ、いくつかの類型に整理しました。現代の製造業が抱える課題を理解するために、その主な類型を紹介します。

順応型(アンバー)=「軍隊」型:階級と定められた手順を重んじ、トップダウンの指示によって安定を保つ組織。
達成型(オレンジ)=「機械」型:数値目標・効率・競争を重視する組織。現在の多くのグローバル企業がこの段階にあり、従業員を「歯車(リソース)」として扱いがちです。この状態が行き過ぎると、燃え尽き症候群や「指示待ち」体質を招きます。
多元型(グリーン)=「家族」型:共通の価値観と権限委譲を重視する組織。従業員の主体性は育ちますが、全員の合意(コンセンサス)を重んじるあまり、意思決定が遅くなりがちです。
•進化型(ティール)=「生命体」型:組織を一つの生き物としてとらえる考え方です。一人ひとりが自分らしさ(全体性)を発揮しながら、組織が本来目指すべき目的に耳を傾け、自律的に動きます。


多くの製造現場は、効率を最優先する「オレンジ(機械型)」がもたらす行き詰まりに苦しんでいます。一方、日本企業が陥りやすいのは「グリーン(家族型)」の落とし穴です。調整に時間がかかりすぎて、スピードが落ちてしまうのです。

この二つを乗り越える「ティール」への移行は、理想論ではなく、複雑化する市場で生き残るための現実的な戦略です。ティール組織では、全員の合意を待つのではなく、関係者に意見を求めたうえで担当者自身が判断する「助言プロセス」という仕組みによって、迅速な意思決定を実現します。

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