2025/06/30

【エンジニア必修】データエンジニアリングの6つの領域

本来、データ自身は無機質な数字や文字などの集まりです。

これをエンジニアリング(実験計画と解析技術)の力で、データに意味や価値という命を与えます。それによって、 御社の製品価値向上、生産性向上、ロス低減等に事業貢献し、成果金額にコミットする技術の総称を、データエンジニアリングと呼んでいます。 また昨今では、生成AIをフル活用した商品企画やアイデア発想もこの分野に入ります。

下記分野に関する、講演研修コンサル等お問合せください。オンラインセミナーも実施中。



2025/06/28

統計で「感動するセミナー」 交互作用への方策を体系的に理解できる!

 とある化学系メーカ様からの依頼で、交互作用にかかわる方策を短時間に理解できるセミナーが完成しました。オンラインセミナーを絶賛募集中です。

 化学系の実験では交互作用の問題がつきまといます。そこで、そのような実験系でどのようにデータをとり、解析し、解釈すればよいかを横断的に解説します。

先日も関東の生化学系メーカー様で講演いたしましたが、主催者から内容に関して「感動した!」とのお声をいただきました。

著書「これでわかった!超実践品質工学」には未公開の内容です。


★お問合せ、お申込みは株式会社ジェダイトHpのお問合せフォームから。


<主な内容>

☑パラメータ設計における交互作用の問題と対応
    交互作用とは
    特性値がまずいケース
    実験誤差、ノイズ因子がまずいケース
    制御因子の取り方がまずいケース

☑直交表を使用せずに改善する方法

☑交互作用の小さい制御因子を探索する方法

☑交互作用を含めたモデル化の方法
    実験計画法
    応答曲面法



※コンピュータシミュレーションを用いた「逐次法」(別講座)について追加することもできます。

※セミナーにテーマ相談会を追加することもできます。同日連続開催がお得です。

※上記セミナーはパラメータ設計の目的や手順などの知識を前提としますので、不安な方はまず「機能性評価セミナー」、「パラメータ設計セミナー」をお勧めします。

2025/06/26

【変動分解を1から理解】実験計画法初級セミナー2日間(オンライン)

 統計の知識は、AIやデータサイエンスに必要な基礎である以前に、開発・設計を行う技術者のベーシックスキルです。

 実験計画法を1元配置(因子が1つだけの場合)の変動の分解からきっちりと理解することで、より複雑で実用的な交互作用のあるケースや直交表の解析まで演習で理解することができます。

Excelによる計算演習ツールつきなので、有償ツールは不要! 
お持ち帰りいただき、そのまま業務に使用することも可能です。

(日科技研 StatWorksでも対応いたします)

統計の初歩から学びたい方は、統計解析スキルアップセミナーを先に受講していただくとスムーズです。(中心極限定理、分布の確率、信頼区間、有意差検定など)

 オンラインセミナーでも開催できます!

こちらから総合パンフレットをダウンロードいただけます。



1日目  ●品質改善と実験計画法  ●統計的データ解析の基礎  ●実験データの解析の考え方  ●一元配置実験 2日目   ●二元配置実験(繰返しのない場合)  ●二元配置実験(繰返しのある場合)  ●直交表による実験計画(2水準の場合)  ●確認テスト 

実施形式 オンライン形式で、20名様程度まで受講可能。 Excelが操作できるPCを一人一台ご用意いただきます。 費 用 540,000円(2日間)+消費税。テキスト・ツール類費用、日当等の一切の費用を含みます。リモート開催を基本としています。 見積書を
お問合せフォームよりご用命ください。 ご希望により、事例相談(コンサル)を追加することができます 。

2025/06/25

設計品質リーダー育成コースに受講生の声を5つの要素でまとめました

  設計品質リーダー育成コースにご参加いただいた塾生 からのさまざまな声を、5つのエッセンスで分類し、内容を要約してみました。多くの気づきが得られていることがわかりますね。

1. 適材適所とチームビルディング
「このコースを通じて、まず相手を理解することが、適材適所を意識した指示を出すために重要だと気づきました。各メンバーの得意分野をしっかり把握することで、チーム全体のパフォーマンスが向上するのを目の当たりにし、驚きました。学んだ手法をチームに定着させることで全体のレベルアップが図れるという経験は、感動的でした。リーダーとして、若手技術者を育成し、周囲を巻き込む力がいかに重要かを痛感しました。常に現状に満足せず、期待を超える姿勢で臨むことが求められると実感しています。協力者の同意を得ながら短時間で効率的に業務を遂行することも、チーム全体の力を引き出す鍵だと感じました。すべては、講師の熱心な指導と励ましのおかげです。」

2. 経営的視点と利益意識の向上
「自分には経営的な視点が欠けていたことに初めて気づきました。活動がどのように利益に直結するかを意識することが大事だと理解する中で、ビジネスの本質を垣間見たような驚きがありました。不良損失を未然に防ぐことで会社の利益に貢献できるという視点や、コスト意識の向上がどれほど重要かを再認識しました。具体的な効果試算を行い、改善活動の有用性を実感した時、今までの自分の視野の狭さに驚かされました。効果金額の規模感を事前に把握することで、限られたリソースで最大の利益を生み出す方法を見つけられることに感動しました。講師の実践的なアドバイスとサポートのおかげでこの気づきを得られました。」

3. 開発プロセスと手法の重要性
「開発プロセス構築の重要性を再認識しました。現状分析、ギャップ、課題設定、施策内容、スケジュール設定の各段階がどれほど重要かを学んだ時、まるで霧が晴れるような感覚でした。設計の見える化とその共有がプロジェクトの成功に不可欠であることも再確認し、シンプルな手法でも適切に活用すれば非常に効果的であることを実感しました。統計手法の理解を深める必要性に気づいた時、その奥深さに驚きました。さらに、開発設計にとどまらず、QFDなどの手法を営業や事業企画部門と共有して活用することで、全体の効率が飛躍的に向上することに感動しました。これらの学びは、すべて講師の緻密な指導と豊富な経験から得られたものです。」

4. 問題解決と改善活動の推進
「問題点の根本原因を解析する手法を学び、これを業務に活用することの重要性を強く感じました。クレーム対応を顧客満足向上のチャンスと捉え、お客様を第一に考える対応がどれほど大切かを実感しました。問題と課題をしっかり整理することで、解決手段の視野が広がるということを学んだ時、その効果に驚きました。適切な手法で課題を検証し、結果を共有することで効果的な解決が可能になることに感動しました。残件についてもPDCAサイクルを回し、継続的な改善活動を推進する姿勢がいかに重要かを痛感しています。これらの教えは、講師の具体的な指導と励ましのおかげで身につけることができました。」

5. 視野の拡大と他部門との連携
「様々な部署の業務を知ることで視野が広がり、自分の業務改善に繋がることを実感しました。他部署を巻き込んでテーマを推進することが、全社的な改善活動に繋がるという事実に驚きました。異なる視点からの意見や他事業部での活動情報を得ることで、新たな気づきが生まれることに感動しました。他部門と連携して全社的な活動に広げることで、継続的な成長を目指すことができると確信しました。理想との差や他社との差を認識し、現状分析を通じて改善点を明確化することの重要性を改めて理解しました。これらの貴重な経験は、講師の熱意ある指導と豊富な知識のおかげです。本当にありがとうございました。」

(実際の受講者の声をもとに、生成AI Chat-GPTで要約を作成しました)

オンラインセミナー、コンサル等、お気軽にお問い合わせください。

2025/06/24

直交表実験を実施する時間がない。などの「品質工学の7つの壁」を打破!

「超実践品質工学」は、設計・開発技術者にとって、品質を見える化するための正しいデータを創出するための必須の手法です。

 弊社は現場への品質工学導入の課題を知り尽くしており、また成果を出すことが最重要と考えています。そのために編み出したさまざまなオリジナル手法、指導方法、ノウハウを体系化しました。それにより、以下の「品質工学の7つの壁」を打ち破ることができます。

下記分野に関する、講演研修コンサル等お問合せください。オンラインセミナーも実施中。

☑品質工学の壁1:そもそも、なぜ品質工学が必要なのかわからない。
☑品質工学の壁2:直交表実験(18モデルもの試作実験)を実施する時間がない。
☑品質工学の壁3:考え方や用語がとっつきにくい。
☑品質工学の壁4:機能定義やノイズ抽出方法を、方法論やガイドラインとして体系的に教えてもらえない。
☑品質工学の壁5:統計の計算やデータ解析が難しそう。
☑品質工学の壁6:成果がうまく示せない。
☑品質工学の壁7:一過性の活動に終始して、継続的な活動や定着につながらない。



2025/06/23

【1日で初心者から脱出】はじめての品質工学セミナー(オンライン1日間)

 これでわかった!超実践品質工学」の著者が 自信を持ってお届けする、初めての方に最適な オンラインセミナーです。

こちらから総合パンフレットをダウンロードいただけます。



品質工学とは?
 ●品質工学のねらいと身近なつかいどころ 
 ●品質工学のさまざまな手法 
 ●設計・開発活動の問題点

早く・速く品質を評価する方法 
 ●機能の安定性評価でなぜ評価が速くなる? 
 ●機能の安定性評価の超実践ポイント① 機能の定義方法 
 ●機能の安定性評価の超実践ポイント② ノイズ因子の決め方

演習・事例紹介・設計の改善方法
 ●機能とノイズ因子を考える演習 
 ●機能の安定性評価の事例 
 ●パラメータ設計概要とポイント

実施形式 通常の講義形式で、40名様程度まで受講可能。 講演形式で100名様程度の形式も可能です。オンラインの場合はシステムの制約の範囲内で受講いただけます。 費 用 270,000円(1日間)+消費税。テキスト・ツール類費用の一切の費用を含みます。 見積書を
お問合せフォームよりご用命ください。 ご希望により、事例相談(コンサル)を追加することができます 。

2025/06/21

【受講生の声/AUDIOで6分】『設計品質リーダー育成コース』セミナーを修了して

  

DQL育成コース:本気で成果を出す人材育成

ジェダイト社の「設計品質リーダー(DQL)育成コース」は、製造業向けの人材育成プログラムです。他と一線を画すのは、「具体的な経営成果」に徹底してこだわる点です。

まずは6分間の受講者の声をお聞きください!


↓↓詳細な説明資料をダウンロード↓↓

https://data-engineering.co.jp/s/-dmp8.pdf

DQLコースは、単なる研修ではなく、企業変革を促す実践プログラムです。「本気で変わりたい」企業が、具体的な成果と成長を掴むための強力な一手となるでしょう。

受講形式:対面およびオンライン(御社システムでもご利用いただけます)
受講可能人数:1期につき4~6名程度まで
受講時間:1年目 1日(6時間より)×12か月
費用に含まれるもの:受講料、講座テキスト
費用:360,000円(税別)/月より ※詳細は人数によってお見積りいたします。

オンラインセミナー、コンサル等、お気軽にお問い合わせください。

技術者のリカレント教育もお任せください! 

「提言書活用を推進して、業務改善の面白さを実践しながら伝えていきたい」などのの生の声をご紹介②

   設計品質リーダー育成コースにご参加いただいた塾生からの声をご紹介いたします。いずれも経営幹部様への成果報告会で本人の口から報告された、気づきやリーダとしての心構えに関する生の声です。受講生の成長や熱気を感じてください!

☑金額等の定量的な数値で問題点を明らかにする事で、問題の重要性・緊急性を関係者に共有しやすい。

☑困難なテーマほどリーダーが行動し、周りの協力を得ながら推進する。

☑品質工学の手順で結果を出すだけでなく、得られた情報を元にどう改善すべきかを考察する重要性を学んだ。

☑コース参加メンバーで議論することにより異なる視点からの意見や他事業部での活動情報を得ることができる。

☑「提言書」としてまとめることで、改善活動の価値を自身で客観的に把握するとともに、上位者に簡潔に提案することができる。

☑提言書は一定の雛形を用いて短時間で業務改善提案が可能なツールである。これを活用を推進することで、業務改善の面白さを実践しながら伝えていきたいと思う。

☑事実に基づく分析や、相手にわかりやすいデータの見せ方による説得力の大切さを学んだ。

☑仕組み一つでも設計者が、つい手を抜きがちなところを早めに指摘してもらえる効果がある。

☑上市後、如何に設計変更せずに済ませられるか、との視点が利益に繋がる。

☑課題を見過ごしたり、先送りにしていた。「変わらねば」との意識が強くなった。

☑これまで経験則や想像で手当たりに設計し、試作→評価→手戻り・再設計といった非効率的な設計・評価手法を改めることができると感じた。

☑効果金額の規模感を事前に知ることで、限られたリソースで会社の利益に貢献できる。

☑はじめは難しいイメージだったが、先生の説明で仕組みが理解でき、さらに実践で開発効率化に有益なツールであることが「発見」できた。

☑開発設計にとどまらず、QFD等の手法を営業や事業企画部門と共有して活用していく。

オンラインセミナー、コンサル等、お気軽にお問い合わせください。

2025/06/20

「改めて世の中とのギャップに気づいた」などの生の声をご紹介①

 設計品質リーダー育成コースにご参加いただいた塾生からの声をご紹介いたします。

いずれも経営幹部様への成果報告会で本人の口から報告された、気づきやリーダとしての心構えに関する生の声です。受講生の成長や熱気を感じてください!

☑社内の様々な人に接することで当社内の業務を知るきっかけとなり視野が広がった。その中で、様々な部署の仕事の進め方が今後の自分の業務改善に つながることがわかった。

☑期間や費用等、明確なビジョン・目標を開発初期より持ち、それらを部下としっかりと伝えて共有することで、生産性の高い組織をつくることができると感じた。

☑不良損失を未然防止することで、会社の利益に貢献できること、コストに対する意識を今まで以上に持つようになった。

☑実際に効果試算の数値が出てくると、ふだん意識していない程の効果があり、当コースで実践した提言/改善活動の有用性を改めて感じた。

☑お客様のための品質であることを再確認した。また、自分の取り組みで大きな金額を動かせることが分かった。

☑リーダーとして“この人が言っているなら大丈夫” と思われる技術者となるべく、現状に満足せず、期待の一歩先に進んでいく。

☑まだ”ばらつき”に対する考え方が弱い。ばらつきを考慮した設計、製造ができるように、知見や考え方の定着を牽引する人材になる。

☑改めて世の中とのギャップに気づいた。現状分析により理想との差、講師出身企業などとの他社との差。

☑クレーム対応は顧客満足向上のチャンス。その場しのぎではなく、お客様を第一に考えた対応を実施していく。

☑提言書によって最初に計画を整理できた。実際に取組む時にはアウトプットをイメージできるので、業務をブレずに遂行することが出来た。

☑講師や活動メンバーから、具体的な実施アドバイスを頂いた。自身の枠にとらわれずに活動するメリットを改めて感じた。

オンラインセミナー、コンサル等、お気軽にお問い合わせください。

2025/06/19

「品質が悪い」とは具体的にどういうことなのか

    先日ある会社様へのコンサルで、「製品の品質が悪いので、製造工程の上流(投入材料、製造条件など)にもどって、工程条件と品質の関係を調べている」との相談を受けた。

 お手伝をし始めたきっかけが品質工学や多変量解析であったため、そのようなツールを使ったデータ解析を行っているようだ。しかし、確認のためその活動の目的を聞いても、どうも腑に落ちない。どうもデータ分析が目的になってしまっているようだった。

 そこで、こちらから「品質が悪い」というのは、具体的に以下のどのケースなのかを再度訪ねた(ここでは、企画の品質、すなわちその製品が売れるかどうかにかかわる品質は除外している)。

1)そもそも図面通りにものが作れず、適合品が十分にとれない問題(この場合、適合品が所定の機能、性能をもつことは前提にされていることが多い)

2)図面通りに作って、そのようになっていることも工程管理や検査によって確認しているにも関わらず、正常に機能するものが十分にとれない問題

3)上記をクリアして良品を出荷したにも関わらず、客先や市場でトラブルを起こす問題(出荷試験モレによる初期不良を除く)。

 これらはそれぞれ原因が異なるし、責任部門も異なる。つまり、「品質が悪い」ということが具体的にどういうことなのかを、活動する本人たちがしっかりと認識していないと、正しい活動にならないし、品質がなかなか良くならないばかりか、かえって悪くなってしまう場合もあるだろう。医者が患者の病状を知らずに治療をするようなものである。一部のコンサルタントでも、このような区別があいまいな人もいるので注意が必要だ。


1)は、標準どおりの作業で、図面どおりモノが作れる製造工程の工程能力(設計中央値に近いものを数多く作れる能力)の問題である。工程設計を行う生産技術部門によって実施する、工程設計段階の問題である。もう1つは実際にその工程を運用、管理する製造工程内の品質管理の問題である。前者の設計がうまくいっていないと、後者の活動の効果は限定的であるのはいうまでもない。
 なお、製造工程についても信頼性の問題が重要であり、上記の設計に含まれる。すなわち工程で規定される5M要素(材料、人、機械設備、方法、計測)に逸脱(間違いや変化など)が生じたときの影響を事前に想定して、工程設計にその対策を講じておく設計である。この工程の信頼性設計のチェックの用いるのが工程設計FMEA(PFMEA)である。

2)は図面通りのものが機能しないのだから、製品設計の中の機能設計(少なくとも設計中央値で目的の機能を発揮する設計)の問題である。この設計ができていなければ、たとえ製造段階でばらつきなく図面通りに製造しても、目的の機能をもつ製品はつくれないことになる。このような設計が製造段階まで流出したのだから、機能設計がまずいだけでなく、それをチェックするためのしくみ(デザインレビュー、機能試験など)も不十分であるということだ。機能や性能の上限は、どのような技術手段を選ぶか(システム選択)でおおむね決まってしまうので、大本をたどれば、源流の研究開発の段階の活動の不十分、不備
も考えられよう。
 なお、実際は製造でもばらつきが発生するため、設計中央値に適切な許容差をもうけて、その範囲の製造ばらつきが生じても機能する設計(許容差設計)も必要となる。その許容差の中でモノが作れるかどうかが1)の問題である。

3)は、良品(図面通りに作り、所定の社内試験や検査に合格したもの)が、市場(輸送、保管、使用のすべての段階)において、環境条件の違いや、ストレス、経時変化による劣化などの影響によって、故障(初期の機能や性能が低下、場合によっては完全に停止)する場合である。このような事態は、ユーザーの「これくらいの条件では使用できるだろう」「これくらいの年数は使用できるだろう」という暗黙の期待を裏切るので、クレームやブランドチェンジにつながる。
 これに対する事後の対応は品証やCS部門などになるが、そもそもこのようなことが発生しないように責任をもつのは、製品設計のうち信頼性設計とよばれる部分である。2)で製品設計には機能設計が必要と述べたが、それに加えてこの信頼性設計が必須となる。このような設計が市場段階まで流出したのだから、信頼性設計がまずいだけでなく、それをチェックするためのしくみ(製品設計FMEA(DFMEA)、デザインレビュー、機能性評価、信頼性試験など)も不十分であるということだ。

 冒頭の会社様の問題はおもに2)の問題であることがわかった。このように、現在起こっている「品質の問題」というのがどのような現象で、どこの工程(部門)の仕事に問題があるのかの根本原因をつきとめて対策を立案する必要がある。きわめて基本的なことだが、ちょうどそのような場面に遭遇したのでメモ程度に残しておく。

2025/06/16

【つるぞうに聞く】品質工学と生成AIはデータエンジニアリングの要!

 聞き手「日本の1人当たりGDPが、かつて差をつけていた国々に抜かれてOECD加盟国の中でも21位という状況。これは気になりますよね」


つるぞう「そうですね」

聞き手「今日は、日本の強みである『ものづくり』を新しい技術でどう強化して、この状況を乗り越えていけるのか、その可能性について深く見ていきたいと思います」

つるぞう「はい。特に製造業の国際競争力強化は、本当に喫緊の課題ですよね」

聞き手「ですよね」

つるぞう「いろいろな方法はありますが、やはり日本の元々の強みである製品やサービスの性能品質、そして研究開発技術力を、現代のツールでどう磨いていくかが非常に重要になってきていると思います」

聞き手「その鍵として最近よく聞くのが、データサイエンスや生成AIですね」

つるぞう「ええ」

聞き手「でも正直なところ、データ活用は一部の巨大なテック企業だけの話かな、というイメージがありました」

つるぞう「かつてはそう見られていたかもしれませんね。しかし技術が進歩し、より多くの企業がデータ活用に取り組めるようになってきています」

聞き手「そうなのですね」

つるぞう「ただ一方で課題もあり、データを蓄積するところまではできても、それを本当に活用して事業貢献につなげる段階まで到達できているかというと、企業によって差が開き始めているのが現状です」

聞き手「差、ですか。具体的にはどういうところで差が出ているのでしょう?」

つるぞう「いくつかありますが、まずデータ活用の目的自体が曖昧だったりします。あとは、それを扱える人材の育成や確保が追いついていないこと」

聞き手「人材の問題ですね」

つるぞう「ええ。それから、高速で大量のデータを処理するためのシステム投資が壁になることもあります。ですので、早くから取り組んできた企業とそうでない企業とで、成果に二極化が進んでいるのが実情かと思います」

聞き手「なるほど。そういう状況の中で『データエンジニアリング』という言葉も最近耳にしますが、これはデータサイエンスとはまた違うアプローチなのですか?」

つるぞう「私たちが重視しているのは、いわゆる流行りのビッグデータというよりも、もっと身近な、例えば工場の生産ラインなどから日々生まれてくるような『普通のサイズ』のデータを、どう事業貢献に生かすかという点です」

聞き手「へえ、『普通のサイズ』のデータ」

つるぞう「はい。これを私たちは『データエンジニアリング』と捉えています。1年から数年先を見据えた事業の損益改善にダイレクトにつながるような、地に足のついたデータ活用というイメージです」

聞き手「普通のデータを地に足のついた形で活用する、と。具体的にはどのような方法があるのですか?昔ながらの統計分析だけではないのでしょうか?」

つるぞう「もちろん従来の統計解析も重要ですが、特に私たちが注目しているのは『品質工学』という分野です」

聞き手「品質工学?」

つるぞう「はい。これは実験を非常に効率化し、製品やプロセスを迅速に改善・最適化できる、とても強力な手法です」

聞き手「強力なのに、ですか」

つるぞう「ええ。ただ、難解だと思われているせいか、本来最も活用すべき製造業の現場での普及が、残念ながら十分に進んでいないという現状があります」

聞き手「そんなに強力なツールなのに普及していない。それはやはり難解だからというのが一番大きいのでしょうか?」

つるぞう「それが大きな理由の一つだと思います。ただ、その難解さを乗り越えてでも得られるメリットを、私たちが十分に伝えきれていなかったという面もあるのかもしれません」

聞き手「なるほど」

つるぞう「例えば、完璧なケーキを焼く実験を考えてみてください」

聞き手「ケーキですか、はい」

つるぞう「何百回も材料の配合を少しずつ変えて試すのではなく、品質工学は、ほんの特定の組み合わせの実験だけで、最適な配合や焼き時間を見つけ出す『設計図』を与えてくれるようなものなのです」

聞き手「へえ、それはすごい効率的ですね」

つるぞう「そうなんです。この強力さをもっと現場で使いこなせるように、手法自体もよりシンプルで分かりやすくする工夫が重要だと考えています」

聞き手「なるほど、効率的な実験計画ですか。それはすごく面白い視点ですね。そこに、最近よく聞く『生成AI』は、どう関わってくるのですか?」

つるぞう「生成AIは、例えば商品企画や新しいアイデアの発想といった領域で、その効率を高める可能性があります」

聞き手「アイデア出しとかで」

つるぞう「はい。ですから、現場改善を加速するデータエンジニアリング、特に品質工学のようなアプローチと、企画力を高める生成AI、この両輪がうまく回ることが重要になってきています。最近ではその境界線も、それほど意識されなくなってきている感じがありますね」

聞き手「ということは、品質工学のような実践的なデータエンジニアリングの手法で、まず現場の効率をしっかり高める。その上で、生成AIのような新しいツールで企画や開発をさらに加速させる。この組み合わせが、他社や他国との差別化につながるかもしれない、ということですか?」

つるぞう「まさにおっしゃる通りです。重要なのは、単なる改善や問題解決で終わるのではなく、新しい価値を創造していくことです」

聞き手「新しい価値」

つるぞう「データエンジニアリングで現場の効率を高めて無駄をなくし、リソースを生み出す。そしてその浮いたリソースを、今度は生成AIなども活用しながら、もっと付加価値の高い仕事や新しい挑戦に振り向けていく。こうした地に足のついたデータ活用こそが、本当の意味での競争力を高める鍵だと、私たちは考えています」

聞き手「単に流行りの技術に飛びつくのではなく、まず自分たちの現場にある普通のデータとしっかり向き合い、品質工学のような本質的で強力な手法と、生成AIのような新しいツールを戦略的に組み合わせるということですね」

つるぞう「ええ」

聞き手「それが、日本の産業がもう一度輝くための一つの道筋になるのかもしれないですね」

つるぞう「そうですね。ですから、今日のお話を是非皆さんの身近なところに引き寄せて考えてみてほしいのです」

聞き手「はい」

つるぞう「もしあなたの仕事や関心のある分野で、まだ十分に活用されていないデータや、眠っている手法があるとしたら、それは一体何でしょうか?そして、それを活用することで、どんな新しい価値が生まれる可能性があると思いますか?日本の産業全体の復興も、そうした一つ一つの現場での具体的な実践から始まるのかもしれませんよ」

2025/06/15

【1億ドルコーチ】累計120億円以上の活動成果(※顧客様試算・幹部様ご確認の数値集計)

 株式会社ジェダイトでは、「わかりやすく、成果がでる」をモットーとして、国内製造業様の開発・設計の生産性と価値向上、人財育成を支援します。

 Amazonの経営工学カテゴリで1位となった「これでわかった!超実践品質工学」(増刷継続中)の著者で技術士の、つるぞうこと鶴田明三が直接指導。

 前職の大手電機メーカから現職まで約30年間培った経験とオリジナルのノウハウ・メソッドで、数々の品質改善、生産性向上、約1000名の設計品質リーダ育成の実績を挙げてまいりました。

 本職だけでも通算3000テーマ以上指導し、累計120億円以上の活動成果を上げております(※顧客様試算・幹部様ご確認の数値集計)。

 コンサルティング顧問契約、設計品質リーダ育成、社内研修、オンラインセミナー(ウェビナー)・講演、解析ソフトウェアのご紹介・販売まで、多岐にサポートいたします。

2025/06/14

「まず鶴田先生の本を読むべき」などお客様の声をご紹介!

 セミナー・研修にご参加いただいたお客さまからの声をご紹介いたします。

いずれも受講後アンケートから得た、生の声です。ありがとうございます。


非のない良いセミナーだった。東京にも来てほしい。大阪のみではもったいないです。
※全国対応いたします。

タグチメソッド、信頼性、統計、機械学習。何を聞いても的確に答えてもらえて、とても心強かったです。

☑本で読む100倍以上理解できました!

☑とにかくセミナー内容が濃い!初めて知ることも多くためになりました。

品質工学の社内導入に当たっての前段階での本質的な説明部が丁寧で大変理解しやすかったです。

10年以上の疑問が一気に解けました。「この講座で真の意味がわかった」などお客様の声をご紹介! 。

☑他の市販テキストには記載されていないことも含まれており分かりやすかったです。まず鶴田先生の本を読むべき

☑こちらのつたない課題説明に対しても丁寧に紐解いて、自分の理解以上に整理いただけました。

☑以前他社でボールを飛ばす研修を受けたときには、手順しか理解できなかったが、この講座で真の意味がわかった

☑交互作用にについて実験前、実験後の対応策を整理して説明してもらえた。このような相談相手が社内にほしい

これまでは抜けだらけということが認識できて怖くなった。DRの前準備が大事ということがわかった。


☑社内でもすでに活動しているが、基本的な部分の抜けや勘違いがあったと感じた。

☑具体的な講師の事例がよかったし、質問もごまかすことなく明確に答えてくれた

☑質疑応答にたくさんの時間を割いたので、色々な視点・気づきがあり大変よかった。

☑何でも答えてくれるので、実は社外講師を鶴田先生おひとりに集約しました

☑率直な感想は「もうちょっと講義を受けたかった・・・!」でした。分かりやすく、面白く、あっという間でした。


技術者のリカレント教育もお任せください!

2025/06/07

EMPOWEREDの思想で「設計品質リーダー」を育成する:自律的に成果を生み出すチームへ

設計品質リーダー育成コースの狙いを7分間の音声でご理解いただけます。 

(音声の内容)

今日の世界において、事業や会社の核となるのは「プロダクト(売上や利益につながる製品やサービス)」です。成長著しい新興企業の多くは「プロダクト力」が強いと認識されています。そして、『EMPOWERED』の著者であるマーティ・ケーガン氏が提唱するように、「普通のチームが並外れた製品を生み出す」ことこそが、成功の鍵となります。

 この度、弊社株式会社ジェダイトが提供する「設計品質リーダー(DQL)育成コース」をご紹介します。本コースでは、身近な改善活動だけでなく、チームをエンパワーし、優れた設計品質を通じて顧客に愛されるプロダクトを生み出すリーダーを育成することを最終的な目的としています。今回はその点に焦点をあてて考えてみましょう。
設計品質リーダーの育成に不可欠な本質的な要素とは?
「活力を得た状態」のチームの育成とは、単にスキルがあるだけでなく、チームが活力を得た状態、つまり本当にエンパワーされているかということです。これは、ただ言われたことをやるのではなく、自ら考えて動ける状態を指します。しかし、多くの現状では、チームに問題を解決するための権限や裁量が十分でないことが多いという課題があります。このコースが目指すリーダー像は、単に「これを作って」と指示するのではなく、「解決すべき顧客の問題はこれだ」という戦略的なコンテクスト背景を自ら発見し示すことにあります。その上で、どう解決するのがベストかを示し、あるいはチームに任せ、自由と責任を与えることを重視します。そのため、焦点は単なるアウトプット、例えば機能を作ったということに留まらず、それがもたらす本当のアウトカム(成果)、例えば顧客の満足度向上や市場シェアの獲得、最終的には売上と利益といったものに焦点を当てます。

成果にコミットする「テーマ設定・効果試算 
非常に実践的なアプローチも特徴です。受講生は研修中に、自分が今直面している課題や所属部署が抱えるリアルな問題を解決すべきテーマとして設定します。そして、そのテーマに取り組むことで、どれくらいの経済的な効果が見込めるのかを具体的に金額で試算します。れにより、「なんとなく良くなった」という曖昧な報告ではなく、例えば「この取り組みで年間1億円のコストが下がる見込みです」や「1億円の売上に貢献できます」といった形で、経営にも活動の価値がはっきり伝わり、現場で学んだことを実践し続けるための強い後押しとなります。品質工学やAIといった手法も学びますが、それらはあくまで目的を達成するための手段であり、重要なのは、なぜそれを使うのか、その背景にある原理原則を理解することです。
並外れた製品を生み出すための「リーダーシップとコラボレーション」 
このコースは、人的資本経営の課題に応え、さらに金額での効果測定という実践的な方法で、成果にコミットするリーダーを育てています。周りを巻き込み規模感のあるテーマを遂行していく実行力、責任感、リーダーシップを育成します。
講師による徹底した「コーチング」と「人材育成」
指導実績を持つ講師は、受講生一人ひとりに「マインドに火をつける」実践的なコーチングを提供します。これは、受講生が自律的で創造性に富んだリーダーとして成長し、将来のプロダクトマネージャー候補となることを目指します。
 このコースは、これからプロダクトリーダーを目指す方や、組織全体の開発力を本気で上げたいと考えているマネージャー層や経営層の方々におすすめです。
さいごに
 株式会社ジェダイトの「設計品質リーダー育成コース」は、「優れた企業には、人材活用において他社とは違う視点があり、それゆえに、技術リーダーが真のポテンシャルを発揮し、非凡なプロダクトを一緒に作れるようになる」という信念に基づいています。
 実際にこのコースを経て、年間で数億円、場合によっては数十億円規模の事業効果につながったという試算も複数上がっています。金額もさることながら、もっと大事なのは、受講者が自分が主体的に動くことで、こんなに大きなインパクトを生めるのだという成功体験であり、それによって得られる自信や成長の実感は計り知れないものがあります。最終的に目指しているのは、このような自律的で創造性に富んだリーダーとチームが組織の中にどんどん増えていくことであり、それが個々の企業の持続的な競争力となり、ひいては日本的経営の強みを活かした新しい成長モデルにつながっていくという姿を描いています。
この機会に、貴社の競争力強化への投資をご検討ください。
詳細なご案内は下記よりダウンロードできます。
設計品質リーダー育成コースご案内(長文注意)

受講形式:対面およびオンライン(御社システムでもご利用いただけます)
受講可能人数:1期につき4~6名程度まで
受講時間:1年目 1日(6時間より)×12か月
費用に含まれるもの:受講料、講座テキスト
費用:360,000円(税別)/月より ※詳細は人数によってお見積りいたします。

オンラインセミナー、コンサル等、お気軽にお問い合わせください。

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