2025/05/31

設計品質の作りこみ活動が中々定着しない…という悩みをもつ会社様!②

  ●設計品質の作りこみ活動における問題点

 以下に、社内推進がうまくいっていない組織の特徴を抜粋します。思い当たるフシがあるのではないでしょうか。

①手段ありきで、目的や必要性が分からずに「手法を推進・適用」している。やらされ感がはびこり、やる気が出ず、リピートにつながらない。その結果、活動が成果に結びついていない。

②講師の実践経験、知識体系化レベルが低く、手法の表面的な説明や、天下り的な教科書の説明に終始。明示的な手順や数式以外は、「担当者が考えること」と責任を丸投げしてしまう。

③計画時にテーマの位置づけや目標値が明確化されないまま、目先の困っているテーマでもって、見切り発車のまま手法を当てはめる進め方が目立つ。「なんとなく良くなった」レベルで終わっている。経営幹部に成果が見えていないので活動に対して半信半疑である。

④しくみがない。ボトムアップでは、推進者と担当者の直接取引のような形で、職制が関知しないまま実施するため、進捗が職制としてフォローされず、いずれやらなくなる。トップダウンの形においても、特に中間管理職層で腹落ちできておらず、形だけ担当者にやらせる状況に陥る。その結果、自主的なリピートや展開につながらない。



(その③につづく)※いますぐ全文を入手

2025/05/30

設計品質の作りこみ活動が中々定着しない…という悩みをもつ会社様!①

  いつまでたっても品質工学が定着しない・・・技術者に考える能力をつけさせたい・・・

そんなお悩みをお持ちの方、すぐに読んでください!本気で取り組む会社様限定!

「おいおい、こんな文字の多い文章を読ませるのか?」 はい、またまた長くてすみません!ですが、必要とされる方には必死に読んでいただきたいのです。前々回前回までのお知らせでは、技術的人財の育成と活用を行う効果やメリット、さらにスクールの具体的内容についてお伝えました(弊社HPから前号までの記事がダウンロードできます)。




●いつまでたっても「品質工学が定着しない・・・」でお悩みですか?
 品質工学をはじめとした、設計品質の作りこみ活動が中々定着しない、表面的な活動になっている、という悩みをもつ会社様は多いです。多くの会社様で活動内容が大きく変わることなく、「定着しない」と嘆いておられます。「他社も同じようなものだろう」と思いますか。そんなことはありません。知らないことは大きな機会損失です

 このような会社様に共通する特徴を整理したのが、「品質工学の七つの壁」です(HP掲載)。品質工学とは言っていますが、設計品質全般に共通する内容です。直交表、SN比、用語の3項目は今回省略します。手法系の詳細を知りたい方は、著書「これでわかった!超実践品質工学」や、弊社セミナーもご活用ください。

(その②につづく)※いますぐ全文を入手

2025/05/29

【コースご案内】設計品質リーダー育成・育成活用方法の仕組み化をお手伝い!④

    ●講師は?費用はどれくらいかかるの?

 講師は、弊社代表で技術士(経営工学)であり、3,000テーマ以上の指導実績をもつ、鶴田が責任を持って務めます。
 ただし、講師の対応リソースの都合から、人財、組織を本気で強くしようという決意と、ご予算のある会社様のみ対応したいと考えております。

 ご連絡は、意思決定権者様または権限委任された方から、弊社HPお問い合わせフォームへお願いします。その後必要に応じ、リモートシステムでの打合せ(作戦会議)を設定します。

 費用は人数や内容によって異なりますが、月1回の開催、年3回程度の現地訪問の場合の標準的な例を示します(消費税、旅費は別途)。

👉1期6名の場合、初年度 432万円 (1期生分)

👉2年目より 684万円 (2期生+1期生フォローアップ分)



 さいごに・・・ 「社内研修なんてどこに頼んでも同じでは?」と思われるかもしれません。しかし本コースは今までのセミナーやコンサルとは全く異なる方法ですので、正直なところ、変わる気のない組織や企業様にはお勧めできません。逆に昨今の変化を先取りして、人財育成・活用の成果を何倍にもしていきたい企業様には、是非お勧めいたします!

(本記事おわり)

2025/05/28

【コースご案内】設計品質リーダー育成・育成活用方法の仕組み化をお手伝い!③

   ●DQL育成コース受講生の声をお聞きくだい!

社内の様々な人に接することで当社内の業務を知るきっかけとなり視野が広がった。その中で、様々な部署の仕事の進め方が今後の自分の業務改善に つながることがわかった。

期間や費用等、明確なビジョン・目標を開発初期より持ち、それらを部下としっかりと伝えて共有することで、生産性の高い組織をつくることができると感じた。

不良損失を未然防止することで、会社の利益に貢献できること、コストに対する意識を今まで以上に持つようになった。

実際に効果試算の数値が出てくると、ふだん意識していない程の効果があり、当コースで実践した提言/改善活動の有用性を改めて感じた。

お客様のための品質であることを再確認した。また、自分の取り組みで大きな金額を動かせることが分かった。

リーダーとして“この人が言っているなら大丈夫” と思われる技術者となるべく、現状に満足せず、期待の一歩先に進んでいく。

まだ”ばらつき”に対する考え方が弱い。ばらつきを考慮した設計、製造ができるように、知見や考え方の定着を牽引する人材になる。

改めて世の中とのギャップに気づいた。現状分析により理想との差、講師出身企業などとの他社との差。

クレーム対応は顧客満足向上のチャンス。その場しのぎではなく、お客様を第一に考えた対応を実施していく。

提言書によって最初に計画を整理できた。実際に取組む時にはアウトプットをイメージできるので、業務をブレずに遂行することが出来た。

講師や活動メンバーから、具体的な実施アドバイスを頂いた。自身の枠にとらわれずに活動するメリットを改めて感じた。

・・・

コースを修了生の生き生きとした感想、気づきなどのコメントを多数HPに掲載しておりますので、彼らの熱気や成長を感じてみてください。



(その④につづく)

2025/05/27

【コースご案内】設計品質リーダー育成・育成活用方法の仕組み化をお手伝い!②

   ●DQL育成コースで実際に何をやっているの?

コースでは部門から選抜された候補生を対象に、1年間(フォローアップを含めて2年間)で行います。

※本活動全体に先立って、社内の地ならしのための「全体講演会」を実施することが多いです。また、より精力的な会社様では、事前に「マネージャ様向けのセミナー」を希望される場合もあります。

[1]1年目の前半6か月: 開講式(講演)、設計品質手法(品質工学など)やテーマ設定・効果試算方法等のセミナー、テーマ提言書作成指導。徹底的に調査・議論して、本当に解決すべき重要テーマを抽出。最終月にテーマ提言書報告会(幹部によるテーマ内容と効果試算の確認、実施の承認)。

[2]1年目の後半6か月: テーマ実行とそのコンサルティング(必要に応じ追加セミナー実施)。最終月に成果報告会(進捗と効果試算金額の確認)。

[3]2年目以降: 効果の大きい規模感のあるテーマを実施することが多いため、実践活動は通常2年目以降も継続。実践や新規テーマの相談ためのアフターフォローを実施。



 このような2年をサイクルとした活動を、毎年新しい受講生に入れ替えながら繰り返していきます。こうしてリーダーの数が徐々に増え、またリーダーが経験知識を後進に伝えていくことで、全体組織に改善や価値創造の意識が伝染していきます。そのような継続的な活動の末得られるのが、自律的で変化に強い組織風土です。これは一朝一夕で得られるものではなく、すぐには他社に真似できない競争力となるのです。

※本活動で実施するテーマ例や得られる具体的なメリットについては前回の記事をご覧ください。

(その③につづく)

2025/05/26

【コースご案内】設計品質リーダー育成・育成活用方法の仕組み化をお手伝い!①

 前回のお知らせでは、いかにして日本的製造業に合う技術的人財の育成と活用を行うのか、それによってどんな効果やメリットが生まれるのかについてお話しました(株式会社ジェダイトHPから前号記事がダウンロードできます)。

 今回はさらにコースの具体的内容についてお伝えしましょう。

●製造業における競争軸である「人的資本」とは? 
 製造業においては今や製造そのものではなく、それを作り出すための設計情報、プロダクトデータの創造、生成、そのための企画や計画が付加価値のポイントとなっています。このような価値を生み出せる人財、すなわち人的資本(Human Capital)が競争力の源泉となっています。
 私たちは景気に左右されることなく自ら成果が挙げられるような、強い経営実行部隊をつくり上げていかなければなりません。

●そのために、どんな支援が受けられるのか?
 弊社では、大手製造業様において人的資本たるリーダーを育成し、育成活用方法を仕組み化、組織風土を醸成してきました。製造業における技術の面での経営実行、およびその牽引役となる人財を設計品質リーダー(DQL)と呼んでおり、DQL育成コースを通じて通算約20年間*、育成・事業成果の実績を積み上げてまいりました。 *前職からの通算。
 これからお話する数値や内容は、にわかには信用できないかもしれません。しかしこれらはすべて事実です。そもそもこのような数値を堂々と公にしているところはとても少ないのです。


●DQL育成コースでどれくらい効果がでているの?

👉関西 電気関連機器メーカー様 38名  57億円
👉九州 樹脂成型品メーカー様 28名  19億円
👉関西 素材加工品メーカー様  7名  29億円 他

 これらはもちろん、弊社が勝手に見積もっているわけではありません。実践企業様自身によって活動期間中に単年度効果を算出し、経営幹部様確認済の数値です。本職だけでも、24年度まで8年間で5社14期100名以上のリーダーの育成に関わり、テーマ平均約1億円(中央値5,000万円)、合計130億円以上の効果を試算計上してまいりました。

(その②につづく)

2025/05/25

技術系マネージャの人財育成教育の決定版!⑦

   この一連の記事では、いかにして日本的製造業に合う技術的人財の育成と活用を行うのか、それによってどんな効果が生まれるのかについてお話します。


■講師、募集件数、お問合せ、費用について
 講師は、弊社代表で技術士(経営工学)の資格をもつ、鶴田が責任を持って務めさせていただきます。あらゆる製品、課題のテーマを指導するには、広い管理技術(経営工学)、固有技術、そして人間力が必要です。本職7年間だけでも3000件以上の指導実績のある下名におまかせください。

 しかし残念ながら、下名ひとりでは数多くの企業様に対応することができません(空き枠のみ不定期募集)。そこで、人財、組織を本気で強くしようという決意と、ご予算のある会社様のみ対応させていただきたいと考えております。
 現時点で、最大【2社様】まで追加募集いたします。定数に達した場合は年単位でお待ちいただくこともございますので、予めご了承ください。

 ご連絡は、意思決定権者様または権限委任された方から弊社HPのお問い合わせフォームへお願いいたします。その後必要に応じ、リモートシステムでの打ち合わせを設定させていただきます。
※とにかく話だけ聞きたい、情報だけ取りたいという要望にはお応えすることはできません。ただし、簡単な質問にはメールでお答えできます。

費用は人数や内容によって異なりますが、費用例については弊社HPの「提供サービス。料金」のページをご参考としてください。
ご連絡先: info@data-engineering.co.jp

2025/05/24

技術系マネージャの人財育成教育の決定版!⑥

   この一連の記事では、いかにして日本的製造業に合う技術的人財の育成と活用を行うのか、それによってどんな効果が生まれるのかについてお話します。


■どのようなテーマに取り組むのか(多い例)
☆新製品開発による売上利益の拡大
☆製品開発遅れによって発生する市場機会損失の低減
開発期間短縮、出戻り防止等による、価値創造リソースの創出


 えっ?品質工学はテーマにないの?と思いましたか?
品質工学や統計・信頼性手法、コンピュータシミュレーション、AI、DX化などは手段として上記テーマとして含まれますし、セミナーでも扱います。ただ、手法ありきではないのです。

 設計品質リーダーとなった受講生の方々は、組織の中で中核的な存在となり、コース修了後も改善、価値創造の活動を推進し、後進育成に活躍されています。そのまますぐに開発、設計部門のマネージャーやプロダクトマネージャー等の責任ある立場に昇進される方も多いです。もちろん、本人の市場価値の向上から転職を検討される方も出てきますので、その点は御社において適正な人事評価や希望する業務へのマッチングなど人財を繋ぎとめる努力も必要です(適宜ご相談に乗ります)。

 これらのリーダーを中核として組織風土を着々と変えながら、自律的でイノベーティブな組織を実現してゆきましょう。

2025/05/22

技術系マネージャの人財育成教育の決定版!⑤

   この一連の記事では、いかにして日本的製造業に合う技術的人財の育成と活用を行うのか、それによってどんな効果が生まれるのかについてお話します。


■組織として得られるもの

DQL育成コースの運営を通じて、御社組織内で以下のような成果物が得られます。

☆提言テーマを達成することによる事業成果(前述)

☆提言テーマ内に含まれる新しいしくみ、システムの蓄積(主に開発システム、設計品質管理のしくみ等)

☆リーダー人財育成運営のしくみ

☆自律的で創造的な経営実行部隊、その牽引役、将来のプロダクトマネージャー候補、組織風土

☆社内改善事例の蓄積

☆社内教育資料の蓄積

☆人的資本の開示とそれによる金融市場からの資金の調達 等々

(その⑥につづく)

2025/05/21

技術系マネージャの人財育成教育の決定版!④

   この一連の記事では、いかにして日本的製造業に合う技術的人財の育成と活用を行うのか、それによってどんな効果が生まれるのかについてお話します。

■DQL受講生が得られるもの

☆効果が大きく実効性のあるテーマ設定方法(専用ワークシートあり)→これによって自分で仕事を作れる、価値を生み出せるリーダーになれます!

☆経営者にも得心のいく効果試算方法、それに伴う成果定量化意識


☆新テーマ提案のプレゼン力(決められた時間で、ロジカルに、説得力をもって)

☆周りを巻き込んで規模感のあるテーマを遂行していく実行力、責任感、リーダーシップ

☆率先して活動を推進することによる自信と、周りからの信頼、それによるさらなる成長のループ

☆さまざまな品質・生産性改善手法、製品企画手法、アイデア発想法、データ解析などの技術的スキルおよびそれらの有効な活用法(※通常これだけをうたっているセミナーが多いことに注意してください)

☆ともに改善、価値創造を実施してきた仲間、社内外人脈

☆そのほか数え切れないほどの体験やスキルを、活動を通して獲得しています。ぜひ受講生の、生の声をご覧ください(弊社HPのトップページ中ほど)。

(その⑤につづく)

2025/05/20

技術系マネージャの人財育成教育の決定版!③

   この一連の記事では、いかにして日本的製造業に合う技術的人財の育成と活用を行うのか、それによってどんな効果が生まれるのかについてお話します。

■DQL育成コースの内容

 弊社の提供するDQL育成コースの概要をお伝えご紹介します。コースは部門から選抜された候補生を対象に、1年間(フォローアップを含めて2年間)で行います。1年目前半の半年は、開講式(講演)、設計品質手法やテーマ設定・効果試算方法等のセミナーとテーマ提言書作成指導を行います。後半の半年はテーマ実行とそのコンサルティング(必要に応じ追加セミナー)を行います。

 半年ごとに、テーマ提言書報告会(幹部によるテーマ実施の確認)と成果報告会(進捗と効果試算金額の確認)を実施します。効果の大きい規模感のあるテーマを実施するため、実践は通常2年目以降も続きます。そのためのアフターフォローも実施しています。

 本活動に先立って社内の地ならしのための全体講演会を実施することも多いです。運営は御社で事務局を選出していただき当方のアドバイスをもとにお手伝いいただきます。

 この2年をサイクルとした活動を毎年新しい受講生を入れながら繰り返していきます(n+1期生の1年目と、n期生の2年目は同時並行)。こうしてリーダーの数が徐々に増え、またリーダーが経験知識を後進に伝えていくことで、全体組織に改善や価値創造の意識が伝染していきます。

 そのような継続的な活動の末得られるのが、自律的で変化に強い組織風土です。これはいわば組織のDNAであり、一朝一夕で得られるものではありません。だからこそ投機的にではなく、継続的な活動で強い組織を作ることは、すぐには他社に真似できない競争力を生むのです。

 本活動の成果は単年度毎に試算集計されますので比較的短期にも成果は見えますが、それだけではなく上記のような継続的活動によって強いワンチームを作り上げ、それにより持続可能な経営を実現していくことが本来の目的です。

 正直なところ、本コースは今までのセミナーやコンサルトとは全く異なる方法ですので、変わる気のない組織や企業様にはお勧めできません。逆に昨今の変化を先取りして、御社の人財育成・活用の成果を何倍にもしていきたい企業様には、是非お勧めいたします。

(その④につづく)

2025/05/19

技術系マネージャの人財育成教育の決定版!②

  この一連の記事では、いかにして日本的製造業に合う技術的人財の育成と活用を行うのか、それによってどんな効果が生まれるのかについてお話します。

■そのために、どんな支援が受けられるのか?

 しかしそうは言っても、どのように人財を育成し、活用していけばよいかわからない、またそのような活動が一過性のものとなり継続・定着しないというお悩みはないでしょうか?

 このような日本的経営環境においても人的資本経営で後れを取らないように、いやむしろ強みに変えて行けるようにしなければなりません。弊社株式会社ジェダイトでは、大手製造業様において人的資本たるリーダーを育成し、自律的に価値の生み出せる、稼げる人財を増強し、一過性の活動にならないように育成活用方法を仕組み化、組織風土を醸成してきました。

  弊社ではこのような、製造業における技術の面での経営実行、およびその牽引役となる人財を「設計品質リーダー(DQL)」と呼んでおり、前職(大手電機メーカ)から本職まで 「DQL育成コース」を通じて、通算約20年間、育成・事業成果実績を積み上げてまいりました。

 これからお話する数値や内容は、にわかには信用できないかもしれません。しかしこれらはすべて事実です。そもそもこのような数値を堂々と公にしているところはとても少ないのです。他に検討されているコンサルトやセミナー会社があれば、ためしに以下のような数値が出せるか質問してみてください。
 
 本職(株式会社ジェダイト)だけでも、23年度現在で【8年間で5社14期100名以上】のリーダーを育成し、【テーマ平均約1億円、中央値5000万円】、合計130億円以上の効果試算を計上しております。これらは、企業様自身によって【単年度効果】を試算し、経営幹部様確認済の数値のみを集計したものです。
※参考: 上記企業様の規模は年間売上100億円〜1兆円程度。

 このような成果をコース修了後も継続的自律的に挙げていけるようなリーダーを育成し、しくみ化しています。

(その③につづく)

2025/05/18

技術系マネージャの人財育成教育の決定版!①

 この一連の記事では、いかにして日本的製造業に合う技術的人財の育成と活用を行うのか、それによってどんな効果が生まれるのかについてお話します。

■製造業における「人的資本経営」とは?その対応方法とは?

 人的資本(Human Capital)とは投資家から見た投資対象としての「価値の源泉となる人財」で、「稼げる人財」のことです。このような人的資本を競争力の源泉として社外に開示し、投資を呼び込む経営を人的資本経営と呼びます。これは人事、人的管理(Human Resource)とは異なり、価値を生み出す技術や有能な価値創造者(タレント)の領域です。昨今では、タレントマネジメントよいう言葉もよく聞かれるようになりました。

 スマイルカーブを持ち出すまでもなく、さまざまな産業で、工場での製造(サービス業ではサービス提供のオペレーション)そのものではなく、それを作り出すための原情報、プロダクトデータの創造、生成が付加価値のポイントとなっています。

 製造業において人的資本の対象となるのは、製品やサービスに価値を付加する役割の大きい製品企画、技術開発、そして一部の高付加価値な設計、生産技術を行う部門、人です。

 ISO30414でも人的資本の情報開示が規定されおり、投資家から対応が求められつつあります。このことがまだ我が国では多くの企業であまり知られておらず浸透していません。

 人的資本の活動としては、海外ではヘッドハントやM&Aによって価値創出が期待される技術やタレントを獲得し、また逆に価値を生み出せない者や組織はほぼ自動的に解雇、整理される動きも見られます。これにより短期的な利益追求や株主優先の経営は可能となるでしょう。GAFAMやTesla, NVIDIAのように、人的資本と金融市場とのシナジーにより成功した企業もありますが、その他多くはいわゆる焼畑農業的で持続可能とは言えません。

 いっぽう我が国においては、成熟企業を中心に解雇規制が厳しく、雇用の安定を求め、組織風土を重要視するメンバーシップ型の就業慣習が根強く存在します。これは一見、人的資本を含む経営変革のスピード感が乏しい、我が国の弱みのようにみえるかもしれません。しかし組織の持続可能な競争力は、投機的で流動的な人財獲得競争よって達成されるのではなく、変化に強く自律的に価値を生み出せるような人財を多数抱えることによって達成できるのではないでしょうか。自律的なリーダーを中心に継続的に自らの力をつけ、それを組織全体に伝染させて行く組織風土です。終身(長期)雇用を前提としているからこそ、このような継続的活動によって、しなやかで強い、持続可能な企業活動が可能となります。

(その②につづく)

2025/05/17

「効果金額の規模感を事前に知ることで、利益に貢献できる。」などのの生の声をご紹介②

 設計品質リーダー育成コースにご参加いただいた塾生からの声をご紹介いたします。いずれも経営幹部様への成果報告会で本人の口から報告された、気づきやリーダとしての心構えに関する生の声です。受講生の成長や熱気を感じてください!

☑金額等の定量的な数値で問題点を明らかにする事で、問題の重要性・緊急性を関係者に共有しやすい。

☑困難なテーマほどリーダーが行動し、周りの協力を得ながら推進する。

☑品質工学の手順で結果を出すだけでなく、得られた情報を元にどう改善すべきかを考察する重要性を学んだ。

☑コース参加メンバーで議論することにより異なる視点からの意見や他事業部での活動情報を得ることができる。

☑「提言書」としてまとめることで、改善活動の価値を自身で客観的に把握するとともに、上位者に簡潔に提案することができる。

☑提言書は一定の雛形を用いて短時間で業務改善提案が可能なツールである。これを活用を推進することで、業務改善の面白さを実践しながら伝えていきたいと思う。

☑事実に基づく分析や、相手にわかりやすいデータの見せ方による説得力の大切さを学んだ。

☑仕組み一つでも設計者が、つい手を抜きがちなところを早めに指摘してもらえる効果がある。

☑上市後、如何に設計変更せずに済ませられるか、との視点が利益に繋がる。

☑課題を見過ごしたり、先送りにしていた。「変わらねば」との意識が強くなった。

☑これまで経験則や想像で手当たりに設計し、試作→評価→手戻り・再設計といった非効率的な設計・評価手法を改めることができると感じた。

☑効果金額の規模感を事前に知ることで、限られたリソースで会社の利益に貢献できる。

☑はじめは難しいイメージだったが、先生の説明で仕組みが理解でき、さらに実践で開発効率化に有益なツールであることが「発見」できた。

☑開発設計にとどまらず、QFD等の手法を営業や事業企画部門と共有して活用していく。

オンラインセミナー、コンサル等、お気軽にお問い合わせください。

技術者のリカレント教育もお任せください! 

2025/05/16

「自分の取り組みで大きな金額を動かせることが分かった」などの生の声をご紹介①

 設計品質リーダー育成コースにご参加いただいた塾生からの声をご紹介いたします。

いずれも経営幹部様への成果報告会で本人の口から報告された、気づきやリーダとしての心構えに関する生の声です。受講生の成長や熱気を感じてください!

☑社内の様々な人に接することで当社内の業務を知るきっかけとなり視野が広がった。その中で、様々な部署の仕事の進め方が今後の自分の業務改善に つながることがわかった。

☑期間や費用等、明確なビジョン・目標を開発初期より持ち、それらを部下としっかりと伝えて共有することで、生産性の高い組織をつくることができると感じた。

☑不良損失を未然防止することで、会社の利益に貢献できること、コストに対する意識を今まで以上に持つようになった。

☑実際に効果試算の数値が出てくると、ふだん意識していない程の効果があり、当コースで実践した提言/改善活動の有用性を改めて感じた。

☑お客様のための品質であることを再確認した。また、自分の取り組みで大きな金額を動かせることが分かった。

☑リーダーとして“この人が言っているなら大丈夫” と思われる技術者となるべく、現状に満足せず、期待の一歩先に進んでいく。

☑まだ”ばらつき”に対する考え方が弱い。ばらつきを考慮した設計、製造ができるように、知見や考え方の定着を牽引する人材になる。

☑改めて世の中とのギャップに気づいた。現状分析により理想との差、講師出身企業などとの他社との差。

☑クレーム対応は顧客満足向上のチャンス。その場しのぎではなく、お客様を第一に考えた対応を実施していく。

☑提言書によって最初に計画を整理できた。実際に取組む時にはアウトプットをイメージできるので、業務をブレずに遂行することが出来た。

☑講師や活動メンバーから、具体的な実施アドバイスを頂いた。自身の枠にとらわれずに活動するメリットを改めて感じた。

オンラインセミナー、コンサル等、お気軽にお問い合わせください。

技術者のリカレント教育もお任せください! 

2025/05/15

医者が患者の病状を知らずに治療をするとどうなる?

  先日ある会社様へのコンサルで、「製品の品質が悪いので、製造工程の上流(投入材料、製造条件など)にもどって、工程条件と品質の関係を調べている」との相談を受けた。

 お手伝をし始めたきっかけが品質工学や多変量解析であったため、そのようなツールを使ったデータ解析を行っているようだ。しかし、確認のためその活動の目的を聞いても、どうも腑に落ちない。どうもデータ分析が目的になってしまっているようだった。

 そこで、こちらから「品質が悪い」というのは、具体的に以下のどのケースなのかを再度訪ねた(ここでは、企画の品質、すなわちその製品が売れるかどうかにかかわる品質は除外している)。

1)そもそも図面通りにものが作れず、適合品が十分にとれない問題(この場合、適合品が所定の機能、性能をもつことは前提にされていることが多い)

2)図面通りに作って、そのようになっていることも工程管理や検査によって確認しているにも関わらず、正常に機能するものが十分にとれない問題

3)上記をクリアして良品を出荷したにも関わらず、客先や市場でトラブルを起こす問題(出荷試験モレによる初期不良を除く)。

 これらはそれぞれ原因が異なるし、責任部門も異なる。つまり、「品質が悪い」ということが具体的にどういうことなのかを、活動する本人たちがしっかりと認識していないと、正しい活動にならないし、品質がなかなか良くならないばかりか、かえって悪くなってしまう場合もあるだろう。医者が患者の病状を知らずに治療をするようなものである。一部のコンサルタントでも、このような区別があいまいな人もいるので注意が必要だ。


1)は、標準どおりの作業で、図面どおりモノが作れる製造工程の工程能力(設計中央値に近いものを数多く作れる能力)の問題である。工程設計を行う生産技術部門によって実施する、工程設計段階の問題である。もう1つは実際にその工程を運用、管理する製造工程内の品質管理の問題である。前者の設計がうまくいっていないと、後者の活動の効果は限定的であるのはいうまでもない。
 なお、製造工程についても信頼性の問題が重要であり、上記の設計に含まれる。すなわち工程で規定される5M要素(材料、人、機械設備、方法、計測)に逸脱(間違いや変化など)が生じたときの影響を事前に想定して、工程設計にその対策を講じておく設計である。この工程の信頼性設計のチェックの用いるのが工程設計FMEA(PFMEA)である。

2)は図面通りのものが機能しないのだから、製品設計の中の機能設計(少なくとも設計中央値で目的の機能を発揮する設計)の問題である。この設計ができていなければ、たとえ製造段階でばらつきなく図面通りに製造しても、目的の機能をもつ製品はつくれないことになる。このような設計が製造段階まで流出したのだから、機能設計がまずいだけでなく、それをチェックするためのしくみ(デザインレビュー、機能試験など)も不十分であるということだ。機能や性能の上限は、どのような技術手段を選ぶか(システム選択)でおおむね決まってしまうので、大本をたどれば、源流の研究開発の段階の活動の不十分、不備
も考えられよう。
 なお、実際は製造でもばらつきが発生するため、設計中央値に適切な許容差をもうけて、その範囲の製造ばらつきが生じても機能する設計(許容差設計)も必要となる。その許容差の中でモノが作れるかどうかが1)の問題である。

3)は、良品(図面通りに作り、所定の社内試験や検査に合格したもの)が、市場(輸送、保管、使用のすべての段階)において、環境条件の違いや、ストレス、経時変化による劣化などの影響によって、故障(初期の機能や性能が低下、場合によっては完全に停止)する場合である。このような事態は、ユーザーの「これくらいの条件では使用できるだろう」「これくらいの年数は使用できるだろう」という暗黙の期待を裏切るので、クレームやブランドチェンジにつながる。
 これに対する事後の対応は品証やCS部門などになるが、そもそもこのようなことが発生しないように責任をもつのは、製品設計のうち信頼性設計とよばれる部分である。2)で製品設計には機能設計が必要と述べたが、それに加えてこの信頼性設計が必須となる。このような設計が市場段階まで流出したのだから、信頼性設計がまずいだけでなく、それをチェックするためのしくみ(製品設計FMEA(DFMEA)、デザインレビュー、機能性評価、信頼性試験など)も不十分であるということだ。

 冒頭の会社様の問題はおもに2)の問題であることがわかった。このように、現在起こっている「品質の問題」というのがどのような現象で、どこの工程(部門)の仕事に問題があるのかの根本原因をつきとめて対策を立案する必要がある。きわめて基本的なことだが、ちょうどそのような場面に遭遇したのでメモ程度に残しておく。

2025/05/14

登録不要/無料:どんな講座があるの?総合パンフレットをダウンロードしてください

 オンラインで開催する設計品質・統計技法の研修・社内教育・セミナーサービス

総合パンフレット[8ページ] ダウンロード
講座体系ダウンロード

そのほか、最新情報提供サービスのページから、設計品質リーダー育成コースのセールスレターもダウンロードできますよ!

お問い合わせ
https://data-engineering.co.jp/contact/

あらゆるレベル、製品分野、部門、日数/時間にお応えします! 

● はじめての品質工学 1日間
● 品質工学初級 2日間(解析ツール付き)
● パラメータ設計応用(解析ツール付き)
● 工程管理・自動検査のためのパターン認識(MTシステム)
● 設計品質エキスパート 6か月
● 統計技法の基礎 12コマ
● 実験計画法2日間  など

このほか、改良型FMEA生成AI活用QFDアイデア発想法なども扱っております。

実施形式
基本はオンラインになります。
(一部コースで人数制限あり)。

費 用
1日(6時間)につき270,000円+消費税。テキスト・ツール類費用、日当
等の一切の費用を含みます。見積書をお問合せフォームよりご用命ください。

いずれのコースもご希望により、事例相談(コンサル)を含める/追加することができます 

オンラインセミナー、コンサル等、お気軽にお問い合わせください。

技術者のリカレント教育もお任せください! 

2025/05/13

研究開発や実験のために採取するデータの活用に重きを置く

聞き手

ジェダイトさんは社名の由来にもあるとおり、日本産業にこだわりを持っていますね。


つるぞう

その通りです。日本の一人当たりGDPは、3万3800ドルで、これは台湾、中国より高いものの、韓国には追い越されました。OECD加盟国34か国で21位です(2023年度)。

聞き手

どのようにしていけばよいのでしょうか。

つるぞう

日本の特に製造業の国際競争力強化に向けては、税負担の問題や各種規制の問題、企業の内部留保の問題も大きいですが、やはり付加価値を生むために日本企業の「製品・サービスの性能・品質」「研究開発・技術」という”強み”をより強くして戦っていく必要があります。

聞き手

その中で最近は、ビッグデータやIoT(モノのインターネット)の利活用に代表されるような「データサイエンス」や「生成AI」が次の柱として取りざたされています。

つるぞう

ひと昔前までは、ビッグデータはGoogleやAmazonのような超巨大企業やプラットフォーマーが中心に扱っていましたが、近年のAIやコンピューティングの更なる進化で、大企業を中心に多くの一般企業でも活用がされるようになってきました。以前はデータを「溜める」ことが目的化してしまい、肝心の「使って」事業貢献までつながっているところが、まだまだ少なかったのです。

聞き手

データサイエンスやAIは、どれほど事業成果につながっているのですか。

つるぞう

企業によってばらつきが大きく、ざっくり言えば二分化しつつあります。その理由は、データサイエンスやAI活用のためには、活用の目的やビジネスモデルの明確化、データサイエンティスト育成または外注、高速・大量データ処理のための情報システムへの多額の投資、等のいくつかのハードルにあります。早くからこのような人財やシステムに投資してきた企業と、そうでない企業の差が表れつつあります。

聞き手

ジェダイトさんの「データエンジニアリング」もそのような技術の一種なのでしょうか。

つるぞう

以前から弊社ではデータサイエンスとは呼ばずに、データエンジニアリングとしていました。事業の損益に重要な1~数年先を見据えた場合、ほとんどの組織や企業が活用しているデータは、いわゆるビッグデータ(*1)でありません。半導体工場などのの量産プロセスから日々出力される大量のデータも、従来の統計解析で処理できるような「ふつうのデータ」なのです。もちろん、エンジニアが研究開発や実験のために採取するデータの量に関しては、言うに及びません。これらの活用に重きを置いてきたのです。

聞き手

「データエンジニアリング」では扱うデータもやり方も違うのですね。

つるぞう

その通りですが、最近では生成AIがより身近になってきたことで、ボーダーレスになってきた感じです。当社は、この日常扱う大量のデータを、事業貢献のために迅速に利活用するための「データエンジニアリング」を推し進めています。これらに用いる手法は、従来から活用されている統計解析や信頼性工学はもちろん、実験データを飛躍的に効率的に採取し、製品やプロセスを迅速で改善・最適化するための品質工学を含みます。特に品質工学は日々進歩しており、また一般には難解と考えられているため、活用すべきである製造業での普及は遅々としています。さらに、生成AIを活用すれば、商品企画やアイデア発想は飛躍的に効率化できます。

聞き手

逆に言えば、データエンジニアリングを駆使できれば他社や諸外国と差別化が図れるとうことですね。

つるぞう

そういうことです。ただし改善や問題つぶしだけでなく、新しい価値の創造が必要です。データエンジニアリングのさまざまな手法を駆使して、活用できるデータを増やしていくことで、製品の価値向上(性能・品質)、生産性向上、ロス低減、などの事業貢献を地に足をつけて加速しることで、これまで無駄にしていたリソースが生まれます。そのリソースをより価値を生み出す仕事に振り向ければよいのです。

聞き手

統計解析や品質工学を活用するコンサルティングは従来もあったかと思いますが。

つるぞう

当社は「超実践品質工学」などの独自の方法論によって、分かりやすく、成果につながる「データエンジニアリング」で製造業をお手伝いします。また最近では、生成AIを活用した品質機能展開QFDや、アイデア発想などにも力を入れています。

聞き手

それによって、業績向上・顧客満足、ひいては世界競争力強化、日本産業の復興につなげていくということなんですね。

つるぞう

それが、当社の使命と考えています。

聞き手

ありがとうございました。


*1)「3V」と言われる、「Velocity:高速に更新され」、「Variety:広範囲・非定形なデータ」であり、結果として「Volume:大量」となるデータのこと。

本ウェブサイトのモデル写真はイメージです。


2025/05/12

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