2023/05/27

冷やかしお断り:経営実行の中核部隊を育成~設計品質リーダー育成コース

   株式会社ジェダイトでは目先の問題解決だけでなく、経営実行の技術的中核となる、設計品質推進リーダーを育成することを念頭においたお手伝いしています(その中で必ず定量的な効果も示していきます)。

 ここではこのような活動の継続の重要性についてお話します。

 弊社の提供する設計品質リーダー育成コースは1年間としていますが、その後も実践を継続して経験を重ねる必要があります。1年間だけではいわば仮免状態で、通常はまだすべてを自立してリピートできませんので、社内の推進事務局やリーダーコース卒業生、社外講師のアドバイスを受けながら進めていきます。

 またこのような活動を継続していくためには、社内での大目的の共有と得心、しくみ、成果見える化が必要です。つまり1期(1年)単位の成果を数値(できるだけ金額)で示し、それを積み上げていくことにより、幹部に活動の理解を得て、活動リソースを供給いただくことが必要です。

 他社様(弊社がお手伝いしていないところ)では、「上層部が変わったため、言うことが変わり品質工学の活動が頓挫した」というようなことが聞かれます。これは、
 (a)社内で大目的が共有できていないこと、
 (b)社内のしくみになっていないので安易にやめれること、
 (c)成果が見えないため活動がないがしろにされてしまうこと、
などが原因です。

(a)の大目的については、「品質工学を導入(推進)する」ではなく、「設計品質を良くするため」であれば反対する人はいないはずなのです。設計品質を良くすることでお客様に迷惑をかけない、また手戻りの時間を減らして技術者たちの創造的な時間を作るために行う活動です。最終目的は「顧客満足の創造と、売上・利益の拡大」です。講座の中でも話していく内容です。

(b)のしくみについてはさまざまな観点がありますが、まずはリーダー育成コースを活用して、「人づくり」の仕組み化をしていきましょう。

(c)の成果の見える化は初めから必要です。前期の提言書作成のなかで指導していきますので、前期末の提言書報告のときまでに、指標と効果試算は明確になります。また後期の成果報告のときに、今後の見込みを含めて成果の見える化をします。

 このような活動を継続していくためには、社内での大目的の共有と各階層での得心、しくみの構築、成果見える化が必要となります。つまり1期単位の成果を数値(金額)で示し、それを積み上げていくことにより、幹部に活動の理解を得て、活動リソースを継続的に供給いただくことが必要なため、そのようなサポートも行っています。



<前職から15年来運営の実績!>
前職の設計品質(品質工学)を中心としたプロジェクト活動では、6年間で約900人のリーダを育成。ジェダイトではすでに5社、70名の塾生を育成(現塾生を含む)。

特に計画段階での、実践テーマの提言書作成指導が目玉です。

マインド醸成+スキルアップ(管理技術の講座)+実施提言書作成+実践 による人財育成(1年間+事後フォロー)

1期10名の成果試算金額は、数億~20億円程度の実績。

卒塾後は、実践活動の継続と後進育成。

このような活動を真剣に取り組みたい会社さんと、ご一緒に頑張りたいと思います。
冷やかし厳禁!意欲のある会社様のみご連絡をお願いいたします!

2023/05/24

人的資本経営の技術者版!<設計品質推進リーダー育成コース>

    株式会社ジェダイトでは目先の問題解決だけでなく、設計品質推進リーダーを育成することを念頭においたお手伝いしています(その中で必ず定量的な効果も示していきます)。


 設計品質推進リーダーとは自ら課題が設定でき、その解決にむけて適切な手段を用いながら自ら実践、周囲を牽引できる人で、後進を育成できる人のことを指しています。

 一般的にはこのような条件を満たすような人財は中々おりません。放っておいても伸びる人はごく一部です。そこで、リーダー候補をトップダウンで任命し、計画的な教育を中期的、継続的に実施していくことが必要になるわけです。

 このようなマインドとスキルを身に着けるためには、ひとことで言えば「経験」と「気づき」を得られるようなプログラム(講演、セミナー、実習、課題調査、実践指導)が必要です。


 またこのような活動を継続していくためには、社内での大目的の共有と各階層での得心、しくみの構築、成果見える化が必要となります。つまり1期単位の成果を数値(金額)で示し、それを積み上げていくことにより、幹部に活動の理解を得て、活動リソースを継続的に供給いただくことが必要なため、そのようなサポートも行っています。

<前職から15年来運営の実績!>
前職の設計品質(品質工学)を中心としたプロジェクト活動では、6年間で約900人のリーダを育成。ジェダイトではすでに6社、100名以上の塾生を育成(現塾生を含む)。

特に計画段階での、実践テーマの提言書作成指導が目玉です。

マインド醸成+スキルアップ(管理技術の講座)+実施提言書作成+実践 による人財育成(1年間+事後フォロー)

1期10名の成果試算金額は、数億~20億円程度の実績。

卒塾後は、実践活動の継続と後進育成。

このような活動を真剣に取り組みたい会社さんと、ご一緒に頑張りたいと思います。
冷やかし厳禁!意欲のある会社様のみご連絡をお願いいたします!

2023/05/21

生産技術の品質工学

 溶接や接着などの接合技術、切削や穴あけなどの加工技術、成形や鋳造などの造形技術はいずれも生産技術と呼ばれるもので、ものづくりの基本となる技術である。昨今ではこれらをロボットで行ったり、またその制御やプロセス管理などにITが用いられ、生産技術の世界にもDXが広がっている。

品質工学でもこれらの生産技術を対象とした機能性の評価や安定性の設計が実施されている。
生産技術の機能性評価、あるいはパラメータ設計の場合、評価対象が2種類あることを押えておくと、考えが整理できる。

1つは、(1)生産プロセスを対象とした評価、もう1つは、(2)生産したモノ自身を対象とした評価である。

溶接技術を取り上げた場合の機能を考える。(1)の場合の対象機能は、溶接機の機能である。溶接機のエネルギーの流れがスムーズで安定しているかどうかである。電力を効率よく接合部での熱に変換して、溶融(+冷却)させる機能である。(2)の場合は溶接した接合体自身の機能である。接合体に構造的な強度が求められるのであれば、荷重-変位特性や、保形性のような機能の安定性を評価することになる。

ノイズ因子(誤差因子)も変わってくる。(1)の場合、製造工程内のばらつきがノイズ因子となる。すなわち人・設備・材料・方法の4Mなどのばらつきである。いつも同じように作れるかどうかの評価である。(2)の場合、その接合体が製品に組み込まれて使用されるときの要因がノイズ因子である。使用条件や環境条件の外乱が中心となる。これはいつでも、どんな条件でも同じように使えるかの評価である。

これらの2つの評価は立場も異なる。(1)の評価は主に溶接機メーカの仕事であり、そのための装置の設計や改善に関係する。(2)の評価は溶接機を使用してモノを作る立場の仕事であり、要求(強度、剛性など)されたモノの設計や改善に関係する。

設計や開発のコンサルするときは、これらをまとめて下表のように説明している。


2023/05/20

技術者必修! 統計解析セミナー(オンライン)

メーカ様から要望の多い、統計手法教育を実施しております。

 まったくの統計手法の初心者の方を対象に、1コマ3時間全12回で「仕事に使えるスキル」を学ぶことができるコースです。オンラインで接続して数名~20名程度までを対象に講義、演習を実施します。演習では弊社提供のExcelツールを使用し、セミナー後も自由にご使用いただけます。1

QC検定(2~3級)対策にも最適です。

標準的なプランで1日3時間講義・演習、さらにオプションで個別相談を追加することも可能です。
(1日に2コマまとめて実施することも可能)

こちらからセミナーの総合パンフレットをダウンロードいただけます。

お問い合わせ
https://data-engineering.co.jp/contact/

<標準的なカリキュラム>
第1回 統計的手法の概要(考え方、学習のメリット)
第2回 データの種類、データの変換、母集団とサンプル、基本統計量
第3回 QC7つ道具、工程能力指数
第4回 管理図、正規分布と確率
第5回 大数の法則、中心極限定理、平均値の信頼区間
第6回 平均値の有意差検定、t分布
第7回 2つの分散の比の検定、F検定(分散分析へのブリッジ)
第8回 実験計画法①:フィッシャー三原則、平方和の分解、自由度、一元配置
第9回 実験計画法②:二元配置(繰り返しなし、あり)
第10回 実験計画法③:直交表の場合、品質工学(パラメータ設計)との違い
第11回 相関分析(単回帰分析)
第12回 重回帰分析、T法

2023/05/19

「超実践品質工学の概要とうまく推進するためのポイント」⑩(さいご)

  「超実践品質工学の概要とうまく推進するためのポイント」⑩(さいご)

 5.3 設計品質リーダの人財育成を

 筆者が運営する株式会社ジェダイト(以下,弊社)では,設計品質リーダを育成する社内教育(研修と実践テーマのコンサル)を通じて,以上の活動を牽引できるような人財育成や活動のしくみ化を,国内の大手製造業を中心にトータルに支援している.
おおむね1社につき1期(1年)で10名前後の受講生を募り,月1回(人数により1~2日)の塾形式で実施している.上半期は主に実践テーマの抽出と計画の期間である.自職場の現状分析・問題定義・根本原因究明から真に解決すべき課題をあぶりだし,改善実践の提言として計画にまとめていく.平行して計画や実践に必要となるツール(機能性評価など)の講座を実施していく.
下半期は上半期の計画にもとづいた実践を各自の職場で行う.コンサル形式の実践検討会において,各自のテーマの進捗状況を確認,相談事項に対してディスカッションを行い,次のアクションを明確化していく.最終月には成果報告会を実施し,経営幹部やマネージャに参加いただく.各テーマの成果をさまざまな指標により金額で定量化し,本活動の費用対効果を見えるようにすることで,活動の継続を経営幹部にも再確認いただく.一例として,ある電気関連機器メーカーでは1期10名の受講者の成果(見込み)金額は約22億円と試算された.
以上をヒントとして社内推進方法を推進メンバーで再考いただくのもよいし,社内にそのような部隊がない,あるいはゼロからのスタートという場合でも遠慮なく弊社にご相談願いたい.

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本記事の全文は下記よりダウンロードしていただけます。

超実践品質工学の概要とうまく推進するためのポイント」(6ページ)

(日本経営工学会の了承済)。

弊社が推奨する超実践品質工学の概要と、社内で推進するためのポイントをわかりやすく解説しています。
書籍「これでわかった!超実践品質工学」も好評発売中。

2023/05/18

「超実践品質工学の概要とうまく推進するためのポイント」⑨

  「超実践品質工学の概要とうまく推進するためのポイント」⑨

5.2 社内推進を成功させるポイント

 以下,前節の七つ特徴に対応させて,活用や推進をうまく進めるためのポイントを示す.

品質工学を活用する目的や,その必要性を理解,明確にして実施できるように説明する.そのような説明ができる講師の育成または招聘が必要.目的に合ったところで使用することになり,成果に結びつきやすい.また手段について納得して進めることになるので,やらされ感は少なく,自主性や継続性につながりやすい.もちろん,目的に応じて品質工学以外の管理技術も同時に使用していくことも重要である.

直交表にこだわらない運用の推進.品質の見える化(機能性評価)と比較による設計改善に重点を置いた活用を実施.直交表の活用は設計改善・最適化のためのオプションと位置づけ,強要しない.教育研修では機能性評価の背景や考え方を中心とする.パラメータ設計等の手順はツール化してだれでも活用できるようにする.

言葉や説明のしかたの重要性を認識.用語の意味を理解し,必要に応じて一般技術者が理解しやすい用語に置き換える.推進者・講師は,企業の文化や状況を考慮して,相手の立場に立った説明を行うことが必要.

講師の経験・体系化レベルは十分か.講師は十分な経験と考察にもとづいて,知識を体系化できており,実務で本当に必要な知識や困ったときの対処方法などを実践的に教えられる.機能の定義方法,ノイズ因子の抽出法,交互作用への対応方法などについて実用的なガイドラインや解決手段を豊富にもっている.

エネルギー比型SN比の活用.計算は一度理解したらツールに任せる.教える側も教わる側も負担が減り,計算よりも本質的な部分,アタマを使うべき部分に費やす時間を増やせる.

経営的な成果にコミットした活動.現状分析から「何をなすべきか」を明確にし,そこから目標値を設定する.成果を必ず金額で定量化することが仕組み化されており,定期的にそれらが集計・評価され,経営幹部に報告される.

計画に入れて実施することと,しくみの整備が重要.ボトムアップの場合であっても,少なくとも実施担当者の上長とスケジュール,リソース,成果について握り合って,進捗がフォローされていることが必要.トップダウンの場合,まずトップにより目的や適用展開の枠組みが明言することが重要であり,各階層でそれが理解,腹落ちされること.リピートや横展開や後進育成のしくみを整備し,自主的なリピートや展開につなげていくことが必要である.


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本記事の全文は下記よりダウンロードしていただけます。

超実践品質工学の概要とうまく推進するためのポイント」(6ページ)

(日本経営工学会の了承済)。

弊社が推奨する超実践品質工学の概要と、社内で推進するためのポイントをわかりやすく解説しています。
書籍「これでわかった!超実践品質工学」も好評発売中。

2023/05/15

「超実践品質工学の概要とうまく推進するためのポイント」⑧

5. 品質工学の推進と展開

5.1 社内推進がうまくいっていない組織の特徴

品質工学を社内で推進しようとしても,腰が重い,実施したとしてもリピートや定着に繋がらないなどの問題を散見する.以下筆者の指導経験に基づき,活用や推進がうまくいっていない組織の特徴についてまとめた.

手段ありきで,目的や必要性が分からずに「手法を適用」している.やらされ感ばかりでやる気が出ず,リピートにつながらない.その結果,活動が成果に結びついていない.

品質工学といえばすぐに直交表実験と考え,それを強要しがち.教育研修でも,直交表実験の手順を教える傾向が強い.

定義や意味をよく考えずに専門用語を濫用している(特に「基本機能」,「設計品質」など),田口玄一の言説を受け売りする推進者・講師.「失敗したことが成果」,「技術力がない証拠」などと場をしらけさせ,実践者のやる気をなくさせる.

講師の実践経験,知識体系化レベルが低く,手法の表面的な説明や,天下り的な教科書の説明に終始.明示的な手順や数式以外は,「担当者が考えること」と責任を丸投げしてしまう.

田口のSN比にこだわる(あるいはそれしか知らない)ため,自由度,期待値,純変動といった,設計・評価の実務には無用な知識を説明しなければならず,講座が冗長・退屈になる.その結果,教育に時間を浪費し,受講生は数理が理解できず挫折したり,品質工学は難解という印象をもってやらなくなったりする.

計画時にテーマの位置づけや目標値が明確化されないまま,目先の困っているテーマでもって,見切り発車のまま手法を当てはめる進め方が目立つ.「なんとなく良くなった」レベルで終わっている.経営幹部に成果が見えていないので活動に対して半信半疑である.

しくみがない.ボトムアップでは,推進者と担当者の直接取引のような形で,職制が関知しないまま実施するため,進捗が職制としてフォローされず,他の仕事が優先されるなどしていずれやらなくなる.トップダウンの形をとっている場合においても,特に中間管理職層で腹落ちできておらず,形だけ担当者にやらせる状況に陥る.その結果,よほどマインドに優れた担当者,職制でないと自主的なリピートや展開につながらない.

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超実践品質工学の概要とうまく推進するためのポイント」(6ページ)

(日本経営工学会の了承済)。

弊社が推奨する超実践品質工学の概要と、社内で推進するためのポイントをわかりやすく解説しています。
書籍「これでわかった!超実践品質工学」も好評発売中。

2023/05/14

「超実践品質工学の概要とうまく推進するためのポイント」⑦

 「超実践品質工学の概要とうまく推進するためのポイント」⑦

4.6  機能性評価の使いどころと効果

以上のような機能定義,ノイズ因子設定,SN比定義を実験計画段階でしっかり実施しておくことが,評価の手戻りを防ぐために重要である.これをP-diagramと呼ばれる図(図4)にまとめて,機能ブロック図や特性要因図等とともに関係者でレビューするとよい(図1の右上参照).

 機能性評価の主な使いどころは,設計・開発の初期段階における,短時間での設計の見える化・改善と,購入部品の選定である.さらに直交表を用いたパラメータ設計(機能の安定性の改善)を実施する場合も,ベースは機能性評価であるため,その実験計画の質が重要である.

図4 P-diagramの例

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超実践品質工学の概要とうまく推進するためのポイント」(6ページ)

(日本経営工学会の了承済)。

弊社が推奨する超実践品質工学の概要と、社内で推進するためのポイントをわかりやすく解説しています。
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