2012/07/01

QES2012が終了(発表報告)

 2012年度の品質工学研究発表大会(QES2012)が6/28(木)~29(金)で開催され、成功裏に終了しました。
http://www.qes.gr.jp/

下名は、初日の午前にポスターセッションで以下の発表を行いました。
No.26「RT法への1次元マハラノビス距離項目の導入の提案と検証」
http://www.qes.gr.jp/meeting/QES2012_abstract.pdf

聞いていただいた方は分かったかと思いますが、この発表は、RT法を適切に使えば、最近流行りの「誤圧」よりも判別精度が高くなることを、理屈(原理)と実例で検証したものです。
アングルトライ(MTシステム解析S/W販売)の手島さんらに、一定の評価をいただきました。
またフリーディスカッションでは多数の聴講者に個人的にお問い合わせいただきました。

今回のQESではMTシステムを中心に聴講しましたが、誤圧を使用している発表は多いのですが、「なぜ誤圧を使用したか」の説明がなく、従来の手法との比較もないものばかりで、研究としての客観性に疑問があるものが多かったように思います。今回下名が提言したRT+法との比較をぜひ検証いただければと思います。

また、エネルギー比型SN比(パワー比型)を使用した研究も数件発表されており、議論の俎上に載り出した感があります。一方、エネルギー比型SN比を知らない(使用しない)ばかりに、解析が間違っており、せっかくの研究が台無しになってしまっているものも散見されました。

今回は学会20周年と、田口玄一先生のご逝去が重なったことで、学会としても節目の議論や講演が催されていました。矢野宏先生のご講演等で今後の品質工学の進むべき道が議論されていたことは印象的でした。下名も一学会員として、研究成果を学会や社会に還元していければと思います。

1日目終了後の有志での懇親会も30名近くの方々に集まっていただき、非常に楽しく有意義な時間を過ごすことができました。皆様ありがとうございました。

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