2015/07/21

【今日の言葉129】

私に沈深なるは淵の如く、人に接して活発なるは飛鳥の如く
(「学問のすすめ」 福沢諭吉)

前後の文はこうなっている。
「今の学者は内の一方に身を委(まか)して、外の務(つとめ)を知らざるもの多し。之を思わざるべからず。私に沈深(ちんしん)なるは淵の如く、人に接して活発なるは飛鳥の如く、その密なるや内なきが如く、その豪大なるや外なきが如くして、初めて真の学者と称すべきなり。」

「なぜ、あの人の話に耳を傾けてしまうのか?」(東 照二)ではこれを引用して、
「つまり、内に知識を蓄えるだけで、外に向かってそれを平易に分かりやすく伝えようとしない学者たちは。多いに反省すべきであると主張している。(中略)ソトに向かって見知らぬ人、自分とは直接関係ない人とも交わり、ソトに通用しりことばを獲得して行く必要があるということだ。(中略)話し手が自分にだけ分かればいいことばを使って話しても、それが自己満足でしかない。」
としている。

学者に限らず、技術者は社会への説明責任がありますので、このような「外に向かってそれを平易に分かりやすく伝える」ということは、とても大切な能力、心がけですね。

そして東氏はこうも言っている。
「聞き手が、自分の経験に照らしてつながりをつくり、理解できるかどうかは重要だ。」

そういうコンサルタントを目指したいものです。



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