2012/12/26

日本規格協会メールマガジン

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と、いいつつ今回は僭越ながら私が執筆させていただきましたので、いかその部分を引用します。
2月にまた品質工学セミナーを実施しますので、初心者の方のみならず、同業者の方にもぜひ聞いていただきたいと思っています。
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講師 株式会社ジェダイト 代表取締役 技術士 鶴田明三

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         ★│Q│S│か│わ│ら│版│★

『いいものを・はやく・安く作る
   〜技術の悪さを“はやく”見える化しよう〜』

三菱電機株式会社 生産技術センター
品質作り込み技術推進部 鶴田 明三

「品質工学をやっています」というと、たいていは「品質管理」と間違え
られるか、 あいまいに「あぁ、品質・・」と返されることがしばしばです。
直交表を使った実験計画法に似たようなものだ、という理解であるこ
とも多いようです。

品質工学を専門外の方に伝える際には、
「いいものを・はやく・安く作る方法を研究しています」
と言うように しています。これなら、文系の方や学生さんにも理解して
もらえそうですね。
さて、これからの寒い季節、風邪がこじれる前の「予防」が大切ですが、
今回は技術開発における「予防」のお話をします。

「いいものを・はやく・安く作る」は言うは易しで、みなさんも QCD(品質・
コスト・納期)の同時達成にご苦労されていることと思います。
性能や品質の目標が達成出来ているかを調べるためには、時間のか
かる試験 して、さらにそこで不具合が起こった場合には、原因究明と対
策に時間を とられてしまい、結果納期が守れなかったり、余計なコスト
がかかったりします。

技術の素性の悪さが、設計レビューや評価をすり抜けて、 後になって
ニョキニョキと顔を出すので、始末に追えないのです。
まず大切なことは、技術者が考えた技術(設計した製品)の素性の悪さ
を、 “はやく”見つけることです。この“はやく”には2つの意味があります。

1つは“早く”、つまり技術や製品を開発する早い段階 (コンピュータシミュ
レーションや簡単な試作)で、悪さを見つけることです。
まだ設計変更が可能な早い段階で悪さが分かることで、金型作り直し、
品質不具合、 開発遅れなどのダメージを最小限にすることができます。
製品を作ってみて出たとこ勝負で最後に悪さが分かるのでは遅いのです。

もう1つは“速く”、つまり出来るだけ短時間で悪さの評価を行うことです。
これは、開発期間の短縮に直結するだけでなく、決められた期間内で
設計改善を 行う回数も増やせることで、品質レベル・技術レベルも高める
ことが可能になります。

このような、早い段階での「予防」の考えかたに基づく評価方法は、
品質工学では「機能性評価」と言います
(難しければ、”機能の安定性の評価”と考えてください)。
例えば、歯車の場合では、長時間の試験で騒音や摩耗やガタツキを測る
のではなく、 歯車の働きはエネルギー(力)の伝達ですので、その働きの
変化を、 さまざまなお客様の使用条件で調べればよいのです。このような、
機能性評価では、 評価時間を信頼性試験の数10分の1以下に短縮した
事例も多数あります。

風邪の予防も技術開発の対策も、本格的に悪いと分かる前の早めの対応
が 大切です。機能性評価を使って、後で症状が重くならない技術開発を
始めましょう!

【事務局より】
品質工学セミナー終了後に受講生の方とお話をさせていただいた際、
セミナー参加前と後で品質工学の考え方が変わりましたと言うお話を
よくお聞きいたします。

例)「難しいイメージがあったが、先生のお話は技術者としては
   当たり前の話でセミナーに参加して霧が晴れた思いです。」

受講されている方は、企業様の中でも普段からお仕事に対する問題意識
も高く 品質工学との出会いで問題解決のきっかけを得て帰られます。

製品のさまざまな使用実態を把握して開発を行うなど、技術者には力量が
求めらますが、 「予防の観点」や、「いいものを・はやく・安く作る」品質工学
の考えを持つことで 企業様での利益につなげてください。

品質工学セミナー入門コース★

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