問題Ⅱは3問(4枚)で2時間と非常にタイトな回答時間で書いたもの。
4問中2問を選択する問題Ⅱ-1からは、直交表実験に関する設問(本問)を選択。
これは自分の専門分野。通り一遍の知識だけでなく、実務を通じての応用能力がにじみ出るような回答を心がけた。特に「樹脂成形工程」(実物実験)であることや、因子が10個あであることなどの設問の条件に注意して解答することが大切である。
(問題文は技術士会HPより引用)
再現論文(A評価)
1. 直交配列表実験のタイプ
1. 直交配列表実験のタイプ
直交配列表(以下直交表という)実験の割り付け方のタイプには大きく以下の2通りがある。
①主効果のみを割り付ける場合:L12、L36などの非素数べき乗型直交表を用いる。
②主効果と交互作用を割り付ける場合:L16、L27、L32などの素数べき乗型直交表を用いる。
2. 可能な調査内容
(1)タイプ②の場合、交互作用が2因子間の交互作用が特定の列に現れるため、線点図などを用いて割付の妥当性を調査する。
(2)題意のような実物実験の場合、実験環境変動の影響が計測値に影響を与える。影響を軽減するための実験順のランダム化が実施されているかを調査する。
(3)成形品の実物測定において測定誤差が生じうる。測定方法や計器の精度などを調査する。
(4)誤差分散の自由度が小さいと、因子の効果が有意になりにくい。直交表空き列が十分確保されているか、そうでない場合は実験の反復を行っているか等、必要な自由度が確保されているか調査を行う。
(5)想定していない交互作用が、有意になると期待していた主効果に交絡した場合、正しく推定が行えない。特にタイプ②の場合は、想定していない交互作用がある主効果に交絡するため、そのような状況が発生していないかを調査する。 以上
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