田口玄一著「田口メソッドわが発想法」より。その3です。
●営業はマーケットシェアに責任があり、製造は原価に責任がある。(p.133)
●生産性は不合理なことをしたら絶対に増加しない。生産性の増加は、技術の開発やよりよい製品の開発、コストと品質のバランスなどによってもたらされる(p.151)
●現在の中国のものづくりに関していえば、機械設備などは非常に新しいものが導入されているものの、品質を含む生産性の分野や新しいものを設計する問題では、まだまだ遅れている(p.154)
●105グラムで原価計算したものを100グラム入りだと言って売りつけるのは「詐欺」的行為に等しいことが分かる。「おまけ」という考え方は後進国の考え方であり、・・・目標値どおりであることが非常に重要になる。目標値よりも大きくても小さくても損害が発生する。(p.172-173)
●工場での不良品とは、実は品質問題ではなく企業側のコスト問題なのだ。(p.181)
●不良品の集団の分布を評価しても意味がないということである。…だが、良品だけは非常に似ている。この似ている集団でマハラノビス空間を作り、そこで個々の不良品の距離を測ることがもっとも重要なことなのである。私にこのようなアイデアを与えてくれたきっかけは、昔読んだトルストイの「アンナ・カレーニナ」の冒頭の一説である…「幸福な家庭はすべて互いに似通ったものであり、不幸な家庭はどこもその不幸のおもむきが異なっているものである」(p.199-200)
●(時計の誤差の分布モデルは)連続無限次元空間の分布となり、統計的には取り扱えない。…だが誤差なら簡単に求められる。…環境温度といったノイズの影響でばらつくのであり、その影響を小さくすることが大切なのだ(p.214)
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