2015/11/01

現場や実務者の立場を徹底した、品質工学のようなもの

忙しさにかまけていたわけではないが、10月のブログ更新はゼロであった。
会社の業務(含むあちこちに出張)以外にも講演や執筆、休日はアウトドアにとあわただしく、充実して過ごせているのではあるが・・・

さて、以下は最近品質工学について考えていることである。つまりトップランナーを対象にするのではなく、以下にマスを底上げするのかという現実的な議論である。

パレートの法則によれば、本やセミナーや社内教育などで品質工学に出会った人の中で、それを理解して「いいね」とアンテナが立つ人が2割とする。その中の2割が実際に行動を起こす。その中のさらに2割が品質工学でなんらかの成果をもたらすと考えると、成功するのは品質工学に何らかの形で触れた人の0.8%という狭き門である。残り99.2%の人には品質工学は不要な考え方なのだろうか。一部の高度な技術力、有能な技術者(研究者)、リソースが潤沢にある開発組織だけのものなのだろうか。

品質工学は故田口玄一氏が半世紀を費やしてほぼ独力で創造した、技術論・方法論の結晶である。これを一部の技術者、組織だけのものとするのは余りにもったいない。より多くの方が、より広い範囲で品質工学を設計・開発の現場では使い、成果を出せないものだろうか。社内の指導・推進者やコンサルタントはここをよく考えたい。

そこでいわゆる学会的な理想論・原則論の立場だけではなく、現場や実務者の立場を徹底した考え方が提供できなかと思い、これまでもその立ち位置で研究や講演・セミナーを提供してきたつもりである。つまり、実際に実行に移し、成果を出すための実務者のためのアウトプットである。それゆえ意図的に「タグチイズム」から逸脱せざるをえない場面もある。下名の思いは歩留り2割の部分を少なくとも8割にすることにある。

来年のQESのころまでには1つの解をまとめたいと考えている。


株式会社ジェダイト(JADEITE:JApan Data Engineering InstituTE)

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