製品や購入部品の品質が確保されているかどうかを確かめたり調べたりするために、製品開発の途中の段階で――製品なら開発終盤の試作段階で、購入部品ならそれを選定する段階で――信頼性試験を行っている。
信頼性試験にはいろんな種類や目的があるが、ここでは寿命試験や耐久試験ともいうような、製品や部品の寿命や故障率を調べるような試験について考える。
製品開発を行う際には、通常、製品企画段階で定められられた「設計すべき品質」において、製品出荷後の品質レベル(寿命○年、市場故障率○%)が示される。製品を設計、試作後にその品質レベルに適合(合格)しているかどうかを信頼性試験で調べる。合格すれば晴れて、「この“設計した品質”で問題ない」となり、量産・出荷に移行するわけだ。
なお、注意してほしいのは、製品には製造のできばえの品質もありますので、信頼性試験に適合した設計であっても、製造のできばえが悪いと製品として不適合(不合格)になってしまいうので、正しい設計図面どおりの製品が作られているかどうかは、製造工程内や製品出荷前の「検査」で調べるのだ。
信頼性設計は「設計した品質(設計のできばえの品質)」のチェック、製造工程での検査は「製造のできばえの品質」をチェックしていることを押えておこう。
さてこのように、設計で品質が確保できているかどうかのチェックは従来信頼性試験をおこなってきたわけだが、これが最良の方法なのだろうか。以下に、信頼性試験における課題を3つの視点で示す。
(1)複雑さの壁(品質に関係)
(2)数の壁(コストに関係)
(3)時間の壁(納期に関係)
これらについて以降の記事で解説する。
株式会社ジェダイト(JADEITE:JApan Data Engineering InstituTE)
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