2023/08/18

「品質工学の7つの壁」~その解決方針とは?③

 品質工学を社内で推進しようとしても,腰が重い,実施したとしてもリピートや定着に繋がらないなどの問題を散見する.以下筆者の指導経験に基づき,活用や推進がうまくいっていない組織の特徴についてまとめました。7回に分けてお送りします。

品質工学の壁3:考え方や用語がとっつきにくい

 講師や推進者が、定義や意味をよく考えずに専門用語を濫用しているケースがあります。特に「基本機能」,「設計品質」などの意味を定義してブレなく使用できているでしょうか。にわかの講師や推進者はともすれば、田口玄一博士の言説を受け売りしているだけかもしれません。そのほか、大きな直交表実験をやらせた挙句、再現せず改善できなかった場合に、「失敗したことが成果」、「技術力がない証拠」などと言って場をしらけさせ、実践者のやる気をなくさせることも散見されます。このような状態でリピートや定着など、望むべくもないのです。

 その解決策としては、言葉や説明のしかたの重要性を認識する必要があります。用語の意味を理解し,必要に応じて一般技術者が理解しやすい用語に置き換えるなどの工夫が必要です。例えば、著書「これでわかった!超実践品質工学」では、「設計品質」について2つの意味合いがあることを示し、定義して使用しています。さらに、「基本機能」という用語は定義はするものの、理由を示していったん脇におき、実践者としては単に「機能」でよいとしています。「機能性評価」も分かりにくければ「機能の安定性評価」でよいわけです。推進者・講師は,企業の文化や状況を考慮して,相手の立場に立った説明を行うことが必要でしょう。

このような課題にお悩みの企業様は、お気軽に株式会社ジェダイトまでお問合せください。

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