2023/08/22

「品質工学の7つの壁」~その解決方針とは?⑦

  品質工学を社内で推進しようとしても,腰が重い,実施したとしてもリピートや定着に繋がらないなどの問題を散見する.以下筆者の指導経験に基づき,活用や推進がうまくいっていない組織の特徴についてまとめました。7回に分けてお送りします。

品質工学の壁7:一過性の活動に終始して、継続的な活動や定着につながらない

 過性の活動に終始して、継続的な活動や定着につながらないような組織では、そのような活動を行うための「しくみ」がないことが多いです。ボトムアップによる活動では、(非公式な)推進者と担当者の直接取引のような形で、職制が関知しないまま当事者の思いだけで進んでしまいます(ゲリラ活動と呼んでいます)。そのため、進捗が職制としてフォローされず、他の仕事が優先されるなどしていずれやらなくなるのです。仮にトップダウンの形をとっている場合においても、特に中間管理職層で腹落ちできておらず、形だけ担当者にやらせる状況に陥るケースも見受けられます。その結果,よほどマインドに優れた担当者、職制でないと自主的なリピートや展開につながらないのです。

 ではどうすればよいのでしょうか。肝心なことは、きちんと公式な計画に入れて実施することと、継続できるしくみの整備です。最初はボトムアップで始めた場合であっても、少なくとも実施担当者の上長とスケジュール、リソース、成果について握り合って、進捗がフォローされていることが必要です(この段階では、担当者が上司を巻き込む「胆力」が必要です)。できればトップダウンで進めたいものです。そのの場合、まずトップにより目的や適用展開の枠組みが明言することが重要であり、各階層でそれが理解、腹落ちされるようにします。社内外の講師による必要性や進め方の説明会を開催することも有効です。活動がリピート、横展開されやすいように、実行リーダーの育成や、後進育成のしくみを整備し、組織の自律的ななリピートや展開につなげていくことが大切です。

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